「男性はクリをチンコサイズで考えている」!? クンニのプロに聞いた“不満解決法”
皆さまは、クンニしたことはありますか? って、レズビアンかバイセクシュアルか女性込みの複数プレイ経験者以外、なかなかいないと思います。
そのため、「どこをどう舐めたら気持ち良くなるか」なんて事細かに説明できないし、そもそも自分の女性器がどんな形状なのかもしっかりとは把握していなかったり、どれが平均的な形なのかもわからないですよね。自分のも他人のも、女性器をまじまじと見つめる機会なんて滅多にありませんから。クンニって、多くの女性にとっては、かなり未知の世界なのではないでしょうか。
そこで、読者の皆さまのクンニへの不満が爆発していたmessy「クンニ」調査の結果を片手に、クンニを生業とする舐め師・クンニクマンさんのもとへお話を伺いに行ってきました!
クンニクマンさんとは、これまで3800人超のクンニ経験を活かし、「クンニ道場」なるマンツーマンでクンニを教える教室を主催し、2000人超にクンニを指導してきたという、いわばクンニのプロ。かつて、伝説の深夜番組『トゥナイト』『トゥナイト2』(テレビ朝日系)の風俗レポーターでお馴染みの山本晋也監督が「世界で一番いいところ」と太鼓判を押した変態バー「No,Where」の店長さんです。
今では、女性への癒しを提供する「リラ“クンニ”ゼーション」を始めたり、クンニ日本一を競う「全日本クンニ選手権」、クンニ世界一を決める「クンニワールドカップ」などを主催する、クンニの第一人者と行っても過言ではない方なのです。
男性は「クンニを型にはめたがる」問題
――messy調査によると、「クンニでイったことのある方」は71.4%いらっしゃいました。でも、「パートナーのクンニに不満のある方」は68.3%、「不満や要望をパートナーに伝えたことのある方」は40.9%と、半分以上の方がパートナーのクンニに不満を持ち、4割の方は伝えることさえ出来ずにいるんです。
「4割も伝えている方がなんて多いほうだと思いますよ」
――でも、「伝えた」とはいえ、パートナーにしっかりと伝わってない可能性もあって。やっぱり女性って、男性を傷つけないように柔らかく伝えるじゃないですか。
「そうですね。クンニ道場では、クンニを受けた女性から男性にダメ出しをすることにしているんでが、『ダメな所だけを指摘しましょう』って趣旨でやってるんですけど、女の子たちは『さすがにダメなとこだけ言うのは可哀相だから』って気を遣って、良い部分も言うことがあるんです。そうすると、次に来た時には、良いことだけ覚えてダメな所は忘れちゃってるんですよね。
なので、最近は点数をつけることにしたんです。そうすると、細かい指摘は忘れても、点数が悪かったっていうことは覚えてるんです」
――細かく指摘できない人は、数値化してあげると響きやすいってことですね。
「人によりますけどね。道場は4回でワンセットなんですが、どんなに点数が悪くても、2回目以降も通い続ける人って少ないんですよ。問い合わせが来て、実際に道場に来る人が1割くらい、その1割の中でも継続して来る人はさらに1割くらいしかいません。とにかく皆さん簡単に上手くなりたいっていうか型にはめたがるんですけど、それがまず間違いで。女性が複雑だってことがまずわかってないから。そう簡単に上手くなれないのに……。カップルで一緒に来てくれれば、相手女性を気持ち良くさせる方法とかは簡単に教えられるんですけどね」
――カップルで参加される人もいるんですか?
「少ないですけどいますよ。あとは、彼女に言われてひとりで来る人もいます。ただ、カップルで来る場合は、彼のクンニに女性がどこまで本当の反応ができるかにかかってますけどね。道場に参加してもしなくても、セックスの話をざっくばらんに言い合える関係になってないとダメなんです。
セックスって構造的にも女性が受け身ですし、いまだに男尊女卑みたいな流れがあるじゃないですか。男性のほうが言いたいこと言って、やりたいことやって、それを女性が受け止めているっていうマインドが根付いていて。それだといつまで経っても変わらないので、せっかく社会では男女雇用機会均等法とか女性の管理職とかも増えてきたことですし、性の部分でも女性が男性と対等にならないと。女性に押し付けるのも良くないですけど、女性が勇気を出して言っていかなきゃいけないと思うんですよね」
――私も同感です。今回は、その具体的な勇気の出し方の道標になるようなヒントをお伺いしたいと思っております♪
男性のほぼ半分が「クンニしない」問題
――まず、「そもそも滅多にクンニをしてくれない。フェラチオは毎回するのに」なんて不満はどう解消すれば良いのでしょうか?
「その不満が一番多いんですよ。男性のほぼ半分がクンニしないんです。する側からしたら『ほぼ全員してる』、しない男性は『ほぼ全員がしてない』と思ってるんです。お互いに自分の味方のほうが多いと思ってるから。
しない男性のほとんどの理由が『汚い』なんですけど、男性だって排泄器を口の中に入れるフェラが大好きなんだから、考え方を変えて自分もやってあげれば良いのに……。でも、中には『今までクンニしてなかったけど、今度の彼女が好きだから』と言って習いに来る人もいます」
――その男性は、どうやって彼女がクンニ好きだって気づいたんですか?
「彼女が『私クンニ好きなんだ』って言ったからですよ」
――本末転倒な話ですが、私の場合、セックスする女の子にはあんまり言ってほしくないんです。求めてないのに責められてる姿が可愛くて、「やめて」「ダメダメ」って言われたいんです。
「そういう方もいますよね。そういう人たちに好かれるために『求めてない自分を演じ切る女性』もいますから。いずれにせよ、根本的に『女性はクンニをほぼ全員されたがっていること』を男性側に広めたら良いんだと思いますよ」
男性は「クリをチンコサイズで考えている」問題
――では、クンニテクに問題がある「ポイントに上手くあたってないとイライラする」「イく寸前で止められる」「全然的外れ」「遠慮しすぎ」などの不満はどうしたら良いのでしょうか?
「男性は大きく分けて3つの勘違いをしてるんです。まず『クンニは舐め方だと思っている』こと。肝心なのは舐め方じゃなくて、どこを舐めるかなんですよ。
例えば、クリが感じる人でも、クリのてっぺん、右側、左側、下側、上側と感じる場所は違います。でも女性って『どこ感じるの?』って聞いても『クリ』とか『中』しか言わないじゃないですか。女性も場所の詳細はわかってないんですよ。とはいえ、舐められてみると『クリはクリでもそこじゃない』っていうのはわかるんです。そういう場合の男性は、性感帯周辺を舐めてるだけ。少し気持ち良かったとしてもあくまで周辺だから、イクまでの気持ち良さにはならないんです。
男性ってクリをチンコサイズで考えるんで、5mm~1cm単位で捉えているんですよ。でも、クリって3mm~4mmしかないから、実際には0.1mm単位で動かないといけないわけで。
フェラだって、一度に全部口に入れるのは大変だから、何度かにわけて舐めたり、口の中から出し入れするじゃないですか。それが女性器にとっても正しい舐め方なんです。でも、マンコ全体って幅3cm長さ8cmくらいだから、ひと舐めで済ますことも出来ちゃうじゃないですか。
とはいえ、全体をずっと舐められても気持ち良くない人がほとんどだから、気持ち良い場所を探してそこだけを舐めてほしいわけで。そういうことをわかってない男性がほとんどだから、『そこじゃない』って不満が出て来るんですよね」
――じゃあ「0.1mm単位でゆっくり動かしてみて」と言ってみたら良いんですかね?
「そうですね。フェラだって早ければ良いわけではないので、お互いに『徐行』を心がけたら良いと思います。『そこ!』って言われたらピタって止まれるくらいのスピードです。
あと男性って、女性が気持ち良さそうにしていると、女性のいろんなところを舐めたくなる人が多いんですよ。それもダメじゃないですか。気持ち良いところを、ずっと同じ舐め方で舐められたほうが気持ち良かったりするわけで。男性だって、フェラ中に気持ち良いポイントを見つけたら、しばらく同じ舐め方で同じ所を舐められたいのに、自分がする時だけ違うことしちゃう。彼に『今はそこだけ舐めて』と伝えれば、『あ、フェラと同じなんだな』って気づいて、一点集中で舐めるようになると思いますよ。
3つ目は、リズム問題。男性って女性が気持ち良さそうにすると、強く早く舐め始めるんですよ。それは男性の本能的な動きで、自分が発射する時には強くて早い刺激がほしいから。オナニーでも強く早く擦りますしね。でも女性って、一定の刺激のほうがイキやすい人が多いのです。
徐々に早くするにしても、舐める力が強すぎたり、まだそのタイミングじゃなかったり。だから、望んでいない時に男性が勝手に興奮して、愛撫が早くなればなるほど、女性は冷めてしまうから『イく寸前で止められる』という悲しい結果に繋がっちゃうんですよ」
舌を徐行で動かしてポイントを見つけ「今はそこだけ舐めてっ」、強く&早くなっちゃったら「さっきまでのテンポのほうか好きっ」と伝える、と。伝えることは女性側が勇気を出せば出来ますが、気持ち良いポイントを見つけるまでが大変そうですね。男性器のようにすべてが目に見えるわけではないですし。
しかし、その「クンニ=舐めている部分が見えない」という価値観こそが、クンニ下手な男性と、クンニで気持ち良くなれない女性を増加させているのでした。次回は、そんな間違った価値観を払拭する「舌の正しい使い方」、「女性器の臭いや味」について迫ります! お楽しみに☆