27年ぶり復活のテレ朝『ビートたけしのスポーツ大将』 “王者”『イッテQ!』の牙城を崩せるか?
“伝説”のスポーツバラエティ番組『ビートたけしのスポーツ大将』(テレビ朝日系)が、10月改編で27年ぶりにレギュラー復活する。放送時間は日曜午後7時58分から8時54分で、“王者”日本テレビの人気バラエティ番組『世界の果てまでイッテQ!』と、まさにガチンコ勝負となる。
『スポーツ大将』は1985年4月から90年2月までオンエアされ、たけし軍団のメンバーが一般視聴者芸能人などと、さまざまなスポーツで対戦。陸上短距離の五輪金メダリストであるカール・ルイスを模した「カール君」などが人気を集めた。
番組終了後、25年の月日を経て、2015年3月に『ビートたけしのスポーツ大将2015~ナインティナインも参戦SP~』として単発復活。その後は、16年2月、今年2月に、スペシャル番組でオンエアされた。単発放送は3回とも、日曜午後6時57分から11時10分の枠でオンエアされたが、直近の2月26日放送分は、日テレの強力な人気番組を裏に回しながら、12.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)の高視聴率を獲得した実績がある。
復活する同番組のコンセプトは、「さらなる“金メダルの卵”発掘へ」で、番組が発掘した選りすぐりの天才スポーツキッズたちが、かつてメダルを獲得したレジェンドや「2020東京五輪」でライバルになるかもしれない現役トップアスリートたちと対決する。
激戦区の「日8」は、常時20%前後をはじき出す『イッテQ!』のほか、NHK大河ドラマ、TBS系『珍種目No.1は誰だ!?ピラミッド・ダービー』、テレビ東京系『日曜ビッグ』、3時間番組のフジテレビ系『ニチファミ!』(10月より)がラインナップされており、この中で、『スポーツ大将』が高い視聴率を取るのは容易なことではない。
「27年ぶりのレギュラー復活は、『今さら』感もあります。ただ、スペシャルでは、日テレの日曜ゴールデンの強力な番組を敵に回しながら、2ケタを取った実績があり、テレ朝も自信を持っているようです。やはり、『イッテQ!』や大河ドラマとの戦いになると思われますが、2ケタ台に乗せられればテレ朝的には御の字なのでは? さすがに、『イッテQ!』超えは厳しいでしょう」(テレビ誌関係者)
テレ朝の「日8」といえば、所ジョージと林修の『人生で大事なことは○○から学んだ』が放送されていたが、これがサッパリで、すでに10日で番組は終了した。それを思えば、激戦区で10%を超えられれば、満足すべきなのだろう。少しでも、『イッテQ!』の視聴率を下げられれば上出来だ。
(文=田中七男)