「14ウーマン」の記事一覧(17 / 175ページ)

榮倉奈々&賀来賢人夫婦、「喫煙夫ベランダ追放」で大バッシング!

 先週、「女性自身」(光文社)が榮倉奈々(29)&賀来賢人(28)夫婦の私生活を報道した。今年6月に第1子が誕生した夫婦だが、赤ちゃんへの配慮のために、賀来はベランダでタバコを吸うようにと榮倉から“追放”されているという。

 賀来はベランダ喫煙の他にも、愛車をファミリーカー仕様にするなどして”赤ちゃん第一の優しい夫”として取り上げられていたが、ツッコミどころが多々あり、ネット上では不思議がる声が多く上がっている。

 まず、“追放”と、榮倉が「室内禁煙」を命じたととれるワードに驚く声。これでは賀来が自主的にではなく、赤ちゃんを第一に考える“母親”の榮倉に言われたから外でタバコを吸うようになった、というように受け取られてしまう。ただ、記事中には「“赤ちゃん第一”を考えた末にベランダへと追放されたものの、賀来もまんざらでもない様子」とあるが当人たちのコメントはなく、ベランダでタバコを吸うようになった賀来をマンションの住民が見て、榮倉がそのような指令を出したと推測されている。

 しかし「ベランダで吸うから、良いパパ」かというと、そういうことでもなく――近年、マンションのベランダでタバコを吸うことはマナー違反だと問題視されるようになっているからだ。

 ベランダ喫煙者は“ホタル族”と呼ばれ、その多くは「妻子に室内禁煙を言い渡された男性」であり、「家庭で肩身の狭い思いをしている」と同情的な見方をされてきた。だが、ベランダでの喫煙は同居家族にこそ無害かもしれないが、近隣住民にとっては迷惑であり、許されざる行為だと最近では指摘されている。

 今年8月20日の「毎日新聞」が、ベランダでの喫煙者の被害を訴える人が増加していると報じた。記事によると、5月中旬に結成された全国組織「近隣住宅受動喫煙被害者の会」は7月末時点で全国の約820人に上り、事務局は「会員がここまで増えるとは想定外だった」と驚いているという。“ホタル族”への当たりは年々強くなり、「洗濯物にタバコの悪臭がつく」「窓をあけていると近所のタバコの臭いが家に入ってくる」「換気扇も回さずに部屋の中で吸って処理してほしい」といったクレームが出るほど。

 今回、賀来がベランダで喫煙していることに対しても「ベランダで吸うのが赤ちゃんのため? その煙が人様の所に入ってくること考えてないのか? 子供がいるのはあんただけじゃない」「イメージダウン、自分のことしか考えてないんだね」「赤ちゃん第一の人は禁煙するんじゃない? 」と批判が多数上がってしまった状況だ。愛煙家にとってはやはり肩身の狭いことだろうが、副流煙(二次喫煙)のみならず、タバコを消した後の残留物から有害物質を吸入する三次喫煙の被害までも取り沙汰される今、喫煙場所は限定を余儀なくされる。

 ちなみに今年2月27日発売の『週刊ポスト』(小学館)に、嵐の櫻井翔(35)が交際相手と思われる小川彩佳アナウンサー(32)の自宅ベランダで喫煙しているような写真が掲載された時も、同様のバッシングが相次いだ。恋人を思いやっているようでいて、近隣住民に迷惑を及ぼす「マナー違反者」という非難だ。

 喫煙マナーを巡っては、今後も何気ない私生活を切り取った写真から「意外な一面」が発覚し、好感度を落としてしまう芸能人が出てくるかもしれない。

(ボンゾ)

眞子さま「ご婚約内定会見」……辛酸なめ子が選ぶ3つの名シーン

 9月3日、秋篠宮の長女・眞子さまと小室圭さんのご婚約内定会見が行われた。ご婚約が内定した現在の気持ちを、「本日、天皇陛下のお許しをいいただき、婚約が内定いたしましたことを、まことに嬉しく思っております」(眞子さま)「これまで秋篠宮同妃両殿下をはじめ、多くの方々が温かくお見守りくださいましたことに、心より感謝申し上げます」(小室さん)と語り、お互いをどう呼んでいるのかについては、「お互いファーストネームで呼びあっております」と、照れ笑いを交えながら回答するなど、初々しい反応を見せていた2人。ご結婚は、来年の秋を予定しているという。

 国民から、眞子さまと小室さんに祝福の声が飛び交っている中、『皇室へのソボクなギモン』(竹田恒泰共書、扶桑社)などの著者で、皇室をウォッチし続けているコラムニスト・辛酸なめ子さんは、ご婚約内定会見をどう見たのだろう? 今回、「辛酸なめ子さんの心が震えた、眞子さま婚約内定会見3つの名シーン」をピックアップいただいた。

【名シーンその1】
■会見場に入ってくるときと退出するとき、眞子様が先導しながらチラッと後ろを振り返ったシーン
 緊張している小室さんを思いやる眞子さまの優しさを感じるシーンでした。長女としての眞子さまの頼もしさを感じました。結婚生活でも眞子さまが主導権を持たれたら、きっと円満にいかれそうです。

【名シーンその2】
■お互い月と太陽になぞらえる
眞子さま
「惹かれたのは小室さんの太陽のような笑顔」
小室さん
「眞子さまは月のように静かに見守ってくれる存在」

というやりとりが日本神話のようでした。きれいな月を見るたびに電話がきたら、どんな女性でもグッときそうです。

 一晩たったら、月と太陽などよくできすぎているので、電通が絡んでいるのでは? というすれた考えが浮かんで反省しました。

【名シーンその3】
■小室さんの座右の銘
 会社の前の会見では「時期が参りましたら……。」と明かさなかった小室さんの座右の銘。引っ張ったことで期待値が高まりましたが、それを裏切らない座右の銘。「Let It Be」の発音が、さすがTOEIC950点のネイティブ級でした。ありのままとか、そのままにしてとか、さまざまな意味を持つ言葉について考えさせられます。

ルッキズムのない社会ってどんなもの? 日向市のサーファー動画とテッド・チャン「顔の美醜について」

 「海、似合うようになってきたね」。肥満気味の男性が、失恋をきっかけに始めたサーフィンを通じて精神的に――そして痩身になることで、身体的に――「健康」になっていく。そんな一見穏当で健やかなビフォーアフター物語を軸にした宮崎県日向市のPR動画「Net surfer becomes Real surfer」が議論を呼んだのは、この動画の物語が(あるいはそれを観るあり方が)ルッキズムを動員しているのではないか、という点だ。

ルッキズムってなに?――日向市PR動画と「放っておいてください」

 ルッキズムとは「外見に基づく差別・偏見」という意味で、レイシズム(人種差別)やセクシズム(性差別)から派生する形で70年代末から使われ始めた、比較的新しい言葉だ(オックスフォード英語辞典より)。レイシズムやセクシズムがそうであるように、ルッキズムは単に心理的な差別に留まらず、実際に社会的な効果を伴う。分かりやすい例は就職活動などで見られる「顔採用」だろう。

 そして顔採用の例が示すように、ルッキズムは誰に・いつ・どのように・どの程度割り振られるかという点において――それこそ「男は度胸、女は愛嬌」という言葉が示すように――セクシズムと密接なつながりを持っている。さらに言えば、どういった外見が望ましいとされるか(色白・痩身・若年etc…)を考えると、ルッキズムはレイシズム・エイジズム(年齢差別)・エイブルボディイズム(障害差別)などの他のさまざまな差別とも密に結びついていると言えるだろう。

 冒頭の動画がルッキズムを動員しているかどうかで問題になるのは、「肥満気味の男性がサーフィンを通じて痩身になる」というプロットそのものではおそらくない。ポイントは、サーフィンの喜びや自己実現が「美しい身体の獲得」という物語に集約されてしまってやいないか、という点だ。動画やそれを観る人の重点がどこに置かれているか、と言い換えてもいい。

 私見では、動画そのものはこうした問題について比較的繊細なバランスを保っているように思われる。「海、似合わないね」「似合うようになってきたね」というセリフに対して主人公の男性が一貫して「放っておいてください」と返すことで、動画はルッキズムをある程度中和しているからだ。けれど、動画を単なるビフォーアフター物語として称賛する消費のあり方の中では、こうしたニュアンスが失われてしまい、肥満より痩身の方が心身ともに健康で望ましい、というルッキズムの単純な再生産に終わってしまう。そして残念なことに、多くの視聴者において、「放っておいてください」という声は無視されてしまっているように思えるのだ。

 このようにルッキズムはわたしたちの社会に深く根を張り、誰もそこから逃れることはできないように思われる。じゃあ、ルッキズムのない社会ってどんなものなのだろう?

改ページ

ルッキズムのないユートピア?――テッド・チャン「顔の美醜について」

ここ数十年で、人種差別や性差別に関する議論は活発になりましたが、容貌差別についてはまだ遠慮があるようです。
……(略)……
教育によってこの問題への認識を高めることはとても重要ですが、それだけでは十分ではありません。テクノロジーがひと役買うのはそこです。美醜失認処置(カリーアグノシア)とは、一種の補助された成熟であると考えてください。この処置は、あなたがそうすべきだと頭で理解していることを実行させてくれます。つまり、より深くをながめるために、表面を無視することを。

 残念なことに、かどうかはともかくとして、「カリー」は実在する技術ではなく、SF短編「顔の美醜について」(原題は「Liking What You See: A Documentary」)に登場する架空のテクノロジーだ。作者は今年日本でも公開された映画『メッセージ』の原作者であるテッド・チャン。「顔の美醜について」は『メッセージ』原作と共に、『あなたの人生の物語』(ハヤカワ文庫、2003年)に収録されている。

 物語の主人公はタメラ・ライアンズという大学一年生。幼少期に「カリー」を受けた彼女は18歳になったらこれを外すつもりでいたものの、大学の学生会議では「カリー」を同学学生の必要条件にしようという動きが盛り上がっている。

美醜失認処置(カリーアグノシア)を受けた人間は、人びとの顔を完全に認識することができる。とがったあごと後退したあご、まっすぐな鼻と曲がった鼻、なめらかな肌と吹き出物のある肌の差異を見わけることができる。ただ、それらの差異について、なんの審美的反応も経験しないだけである。
……(略)……
この処置を受けた人びとは、けっして流行や美の文化的標準に盲目ではない。黒の口紅が大ブームである場合、美醜失認処置がそれを忘れさせるわけではなく、ただ、黒の口紅をつけた美しい顔と不器量な顔の見わけがつかないだけである。

 タメラは「カリー」を受けていない友人からの疎外感に悩み、「カリー」を外すことを決意する。鏡を見た彼女は自分が美人であることを知り、人生への自信や他の美しい顔を見る喜びに燃える。未練のある元カレが不器量であることを知った彼女は、愛を取り戻すために、彼も「カリー」を外すようにと説得する。一方、彼女の通う大学では反「カリー」運動が盛り上がりを見せていた。けれど全米の大学を巻き込んだこの反「カリー」運動は、実は化粧品業界や広告代理店の隠れみのだった……。

 「顔の美醜について」は、「ルッキズムのない(技術によって取り除かれた)社会はどういうものなのだろう?」という一種の思考実験だ。物語はタメラの視点だけでなく、「カリー」賛成派・反対派の学生、宗教学教授、ニュースキャスターといった多様な視点から語られ、ルッキズムが悪であることは前提としつつも「カリー」が望ましいものなのかどうかについて最終的な判断を示さない、非常に繊細な立ち位置を守っている。

(余談だけど、私が教えた大学の授業でこの小説の抜粋を読み、「カリー」を支持するか否かタメラと同年代の学生にレポートを書いてもらったところ、賛成・反対はほぼ半々だった)

 多くの優れたSF作品がそうであるように、「顔の美醜について」のキモはむしろその優れた問題提起にある。私たちが誰かを美しいと思うとき、その判断の基準は本当に私たちに由来するものだろうか? 外見の美を鑑賞することが適切である場とそうでない場はどのようにわけられる(べき)だろう? ルッキズムのプレッシャーはどのように男女に割り振られているだろう? テクノロジーによって人間の道徳性を高い方向に変化させること(道徳的エンハンスメント)は許されるのだろうか? ルッキズムは私たちの社会でいつ・どのように動員されているだろう? そして最後に、誰かを美しいと思うこととその人を愛することはどういう関係にあるのだろう?

 「顔の美醜について」はこれらの問いを私たち一人ひとりが考えるように問いかける。外見によって差別されることがない社会が善であるのは当然として、「カリー」の強制された社会は手放しで称賛されるべきユートピアではおそらくない。ではルッキズムを解消したユートピアへ向けて、私たちの社会はどのような道をたどることができるだろうか? あるいは、そうしたユートピアにはどのような障壁があるだろう?

 冒頭のPR動画を例にとれば、カギになるのは「健康」という概念だ。件の動画をルッキズムとは関係のない穏当な成長物語として称賛するときに動員されるのは、あれは「醜い身体から美しい身体へ」という物語ではなく「不健康な身体から健康な身体へ」という物語だ、というレトリックだ。だけど、この「健康な身体」というイメージこそ、ルッキズムを支え続けてきたイデオロギーじゃなかっただろうか。ナチスドイツの優生政策から美容製品の中づり広告まで、ルッキズムはほとんど常に「美しさ」ではなく「健康」に関わるものだとして自己正当化を図ってきた。けれどそこで含意されている「健康」とはどういったものなのか(誰のための?どのような身体?)、ルッキズムについて考え始めた私たちは問い直してみることができる。

 「顔の美醜について」は2018年以降放送開始を目指して現在テレビドラマ化の企画が進行している。
(Lisbon22)

風俗嬢「仕事は嫌だけど、セックスが嫌いになることはない」 ソープで働きはじめてから気づいた“女は心で感じる”の意味

 元風俗誌編集の筆者・月島カゴメは「おしっこプレイに驚愕した嬢」や「本番強要に怒る嬢」といった風俗嬢の本音や裏話を書いていますが、実は、お話を聞いている風俗嬢のほとんどはハプニングバーで出会った女性たちです。

 「今日ね~仕事でクソ客にぶち当たったの!」「超仕事疲れた~」と彼女たちは愚痴りますが、ハプニングバーでヤる時はちゃんとヤッていました。風俗嬢に対して、偏見は特に抱いていませんが、「お仕事の後に元気だなあ~!」と感服したのを覚えています。

 そのことを現役風俗嬢のりりあさん(23歳/仮名)にぶつけてみると、「仕事のセックスは反吐が出るけど、セックスが嫌いになることはない」と語っていました。

「女は心で感じる」とソープで働いて気づいた

 彼女はピンサロやヘルス店を経験して、現在はソープランドに務めています。もちろんソープなので、ほぼ本番をしています。価格が少し安めで、回転率が高い店なので、多い日は8人のお客さんを接客することもあるとか。りりあさんは「ソープ嬢になってから気づいたけど、私“鉄マン”らしい」と笑っていました。

「当たり前だけど、私たちはお客さんを選べない。だからどんなチンコが来ても対応するけど、それが気持ちいいかって言ったら微妙。そりゃ8人も接客すれば、気持ちいいところに当たるチンコもあるけど、やっぱり大抵は気持ちよくはないよね……。好きな彼氏だったり、気の合うセフレだったりじゃないとセックスは気持ちよくない。『女は心で感じる』って言葉はあながち間違いじゃないなってソープ嬢になってから気づいた」

 お客さんの中には、嬢に気持ちよくなってほしいと責めたりする人もいるらしいですが、りりあさんは「申し訳ないけど、接客中に気持ちいいと本心から感じたことはない」「喘いでおくけど、『そんなに責めなくていいよ~』って気持ちになる」と言います。

「私と違って、風俗に勤めたことによって、セックスがトラウマになる子もいると思います。AVみたいにガシガシ手マンをしてくる人もいたりするので。中には、『金銭が伴わないセックスはしたくない』という子もいますよ。私も微妙なセックスだったら『金くれ!』って気持ちになる(笑)」

 りりあさんはハプニングバーに通うだけあって、「セックスは大好き!」。でも、風俗のお客さんに「こういうで働いているから、セックス好きなんでしょ~~?」って聞かれると、「無性に殴りたくなる」そう。「確かに、セックスが嫌いだったらこの仕事続けられないけど!」と怒りながら酒を一気飲みしていました。

武井咲、出産後は「芸能界引退」も? テレビ局関係者が明かす「オスカーと関係悪化」のウワサ

 EXILE・TAKAHIROとの“電撃できちゃった婚”を発表した武井咲。連続ドラマに主演中、かつ10月期にも主演を控えているという、異例のタイミングとなったが、その裏には武井と所属事務所との“確執”も見え隠れしているようだ。武井に近いテレビ局関係者によれば、「所属のオスカープロモーションとのギスギス関係は、もう何年も続いていた」というが……。

「複数の大スポンサーが関わる手前、連ドラの主演級ができちゃった婚となると、それ相応の対応が必要となります。単に結婚だけなら、発表のタイミングをずらすなど、いくらでも方法はあることから、今回のできちゃった婚が、“事務所突破婚”と指摘されるのは当然の結果と言えます」(スポーツ紙記者)

 武井は今後、年末に放送終了となる『今からあなたを脅迫します』(日本テレビ系)の撮影終わりで産休に入るとみられるが、その後に関しては「まったくの白紙」のようだ。

「今回の結婚や妊娠にしても、オスカーサイドからすれば青天の霹靂だったことでしょう。ひとまず発表には漕ぎ着けたものの、出産後も変わらず芸能活動をするかどうかは、まだ結論が出ていないと思われます」(前出・テレビ局関係者)

 武井とオスカーの関係については、かねてより周囲から不安視されていたという。

「その原因は、息をつく暇もないほどの超過密スケジュールです。過去には3期連続で連ドラ主演ということもありましたが、ほとんどの大手プロが『主演は多くても年2回』と制限しているのを考えると、武井の出演ペースは通常ではあり得ない事態でした。深夜の撮影を中抜けして別の現場に向かい、そのまま早朝に戻ってくるなど、共演者が思わず引いてしまうような働きぶりだったんです」(同)

 上戸は結婚発表当初、直筆のFAXで「12歳で芸能界に入った私は、プライベートが何なのか、ありのままの自分がどんな自分なのか、わからないぐらいにずっと日々の忙しさに戸惑いながら、生きてきたような気がします」とコメントしていた。

「武井としても同じ気持ちなのでしょう。まずは出産に向けて、自身の体調管理などに専念することになるでしょうが、その後は自分だけでなく家族のことを考えて、芸能界自体から『身を引く』という選択肢も出てくると思います」(同)

 今年最大の芸能人カップルには間違いないが、果たして武井は来年以降も、芸能活動を継続するのだろうか。

乳幼児たちへの児童ポルノ製造等の行為は、実妹への長年の性的虐待ののちに始まった/殺人シッター公判

 2014年3月に埼玉県富士見市で発生したベビーシッターによる2歳男児殺害事件。逮捕された物袋(もって)勇治は同月14日、山田龍琥(りく)君(2)とその弟を預かり、龍琥君を殺害したとして殺人罪に問われている。しかし物袋が問われている罪はこれだけではなく、多くの乳幼児に対する児童ポルノ禁止法違反や強制わいせつ等でも起訴されていた。昨年6月に横浜地裁で開かれていた物袋に対する裁判員裁判の様子を、連続しリポートしていく。

▼第一回:『殺人シッター』と呼ばれた男の長い起訴状
▼第二回:2歳男児はなぜ死亡したか 真っ向対立した検察側・被告側の主張
▼第三回:乳幼児を預かるために被告人が画策した計画と、母親が夜間保育を必要としていた事情
▼第四回:引き渡し時、子供は「いやだー」「こわいー」涙をボロボロ流して泣いた
▼第五回:『未払い料金を回収するために子供を預かった』という苦しい言い訳/殺人シッター公判

 第6回公判では龍琥君とその弟B君を含む、多数の乳幼児に対する児童ポルノ製造にくわえ、そのうちのE君への強制わいせつ、C君への強制わいせつ致傷、龍琥君とB君へのわいせつ誘拐、龍琥君への強制わいせつについても審理が行われた。物袋の主張は前回の龍琥君とB君に対する殺人、保護責任者遺棄致傷の審理と同じく一貫していた。たしかに児童ポルノ製造(淫部の写真を撮影し保管する)は行なったが、それはわいせつな意図に基づくものではない、というものだ。弁護側の冒頭陳述ではこのように述べられた。

・C君への強制わいせつ致傷
「たしかにC君のオムツを下げて陰茎を撮影はしたが、わいせつ目的ではない。C君の亀頭が露出しているのはことさらに陰茎を剥いたからではない」

・A君への強制わいせつ
「確かに生前に紐で陰茎を縛ったが、生前には舐めてはいない」

・E君への強制わいせつ
「陰茎を縛ったり、陰嚢をつかんだりしたが、強い力ではない」

・龍琥君とB君へのわいせつ誘拐
「シッター料金をめぐるトラブルが預かりのきっかけでわいせつ目的はなかった」

 その上で「幼少期の悲惨ないじめの体験や、被告人の能力がどう関係しているかを理解しないと事件を判断することは不可能」と主張した。こうした話はのちの被告人質問で存分に語られたが、まずは今回の審理について進めよう。強制わいせつ等の被害者となった男児たちのように、乳幼児でありながら自然に陰茎の包皮が剥けるのかということについて泌尿器科医の調書が読み上げられた。

「男児は皆包茎で生まれてくる。包皮は亀頭と癒着しており、成長につれ陰茎も成長し、徐々に癒着が取れて露出してくる。三歳児のなかには、付け根の方へ包皮を下げて剥くこともできるが、それはあくまでも稀なこと。せいぜい亀頭の半分が出れば良い方。無理やり剥くと、もともとくっついていた状態を剥がすことになるので、傷ついて炎症が起こる。乳幼児の陰茎を剥くことは絶対にやってはならない……」

改ページ

 その上で取り調べではこの医師に児童らの写真を見てもらい、これが人為的に行われたものか、そうでないかを一つ一つ確認したという。いずれも無理やり包皮を剥かれて赤く炎症を起こしていると語られていた。

 読み上げののち、C君のお母さんの証人尋問が行われた。龍琥君とB君の母親と同様、遮蔽措置が取られ傍聴席からその姿を伺うことはできない。平成25年3月に、生後8カ月だったC君を、自宅の二階で3時間、被告人に見てもらった際に、C君が被害にあったという。C君の家はお母さんの仕事の都合で防音措置が取られており、階上での声が聞こえてくることはなかった。

検察官「オムツを替えるときにC君の包皮が剥けたことは?」
お母さん「ないです」
検察官「おしりふきで陰茎を拭くときに包皮が剥けたことは?」
お母さん「ないです」

 このようにあえて確認が行われるということは、物袋は「オムツ替えのときに勝手に剥けた」と主張しているのだろう。実際そうだったが、C君の母親の尋問を続けよう。この日は預ける30分前にオムツを替えており、下痢などの症状はなかった。このときも、前日にお風呂に入れた際も、C君の陰茎に異常はみられなかった。だが、預けた翌日の朝、オムツ替えのために陰茎を見たところ、真っ赤に腫れていたのだという。

「おちんちんが赤く腫れて、血が出てるかと思った感じでした。すぐに主人に、写真を撮ってそれをメールしました」

 その後すぐに病院を受診し、塗り薬を処方してもらったという。母親は、ときに涙ぐみながら、こう語った。

「正直……この裁判でこういう証言をすること自体……警察や検察の方からいろんな確認を何度も……しなければならない、とても残酷な時間をずっと過ごしてきました。警察の方からは、どうか自分を責めないでくださいと何度も励まされてきましたが、自分にとって息子は目に入れても痛くない、何かあったとき、命と引き換えにすぐに差し出すほど大切な存在です。自分を責めるなと言われても、なぜあの日に仕事が入ったのか、なぜあの日、いつものシッターさんとスケジュールが合わなかったのか、なぜあの日私は……容疑者を信用して息子を預けてしまったのか……。自分を責めずにはいられません。きっと自分が死ぬまで、この気持ちを持ち続けていると思います……。本当はすべてなかったことにしたいぐらいのことですが……私がここで証言する理由はひとつ、容疑者が一生この社会に出てこれないようにしてほしい、それが、私ができる、息子に対しての唯一の償いだと思っています。どうか容疑者を一生戻ってこれないように裁いてください」

 物袋はこれを、いつもと変わらぬ無表情で聞いていた。傍聴席にはたびたび物袋の実母がおり、この日も座っていたが、何か手遊びをしている様子だった。翌日の被告人質問で物袋はこの件に関して「オムツを替えるときにおしりふきで陰茎を拭くときに剥けた、気づいたら剥けていた、びっくりした」と話した。戻そうとしたが戻らなかったとも述べた。だが母親にそれを報告していない。

「ん~特に知らせる必要ないかなと思いました」

 自分を責め続けている母親との落差が果てしない。この時の被告人質問では、事件の核心である「物袋は性的な意図を持ってこうした行為を行なっていたのか」ということについて激しいやり取りが交わされた。物袋はこうした行為を「自分もやられたからです」と繰り返す。トラウマによるフラッシュバックから、こうした行為を繰り返したというのが物袋の言い分だった。そして、そうした行為の最初の被害者は、物袋の実の妹だった。

 ものすごく長くなるが、やり取りを以下に再現する。

改ページ

検察官「乳幼児や小児の写真を撮ったり裸にして性器を触ったりしたことはないの?」
物袋「あります」
検察官「誰?」
物袋「女性です」
検察官「誰ですか?」
物袋「えーー、妹です」
検察官「学年はどのくらい歳が離れている?」
物袋「……1~2年だったと思います」
検察官「妹にはどのような行為をしていたんですか?」
物袋「同じようなことをしていました、写真を撮ったり」
検察官「どんな?」
物袋「ん~と、裸とか、そういう写真です」
検察官「それ以外にも?」
物袋「……あったと思います」
検察官「どんなこと?」
物袋「………ちょっと覚えてないです」
検察官「淫部を触ったりはしませんでしたか?」
物袋「あったと思います」
検察官「舐めたりは?」
物袋「………ちょと覚えてないです」
検察官「忘れました?」
物袋「はい」
検察官「なぜ?」
物袋「………昔だったので」
検察官「捜査機関の取調べの時は覚えてましたよね?」
物袋「だいたい」
検察官「淫毛をカミソリで剃ることは?」
物袋「ありました」
検察官「妹への行為は、何のためにしていたんですか?」
物袋「何のためというのは?………何のため……?」
検察官「意味わかりません?妹さんを裸にしたり、写真を撮ったり、淫毛を剃ったりね、何のためにそんなことをしていたんですか?」
物袋「自分もやられたからです」
検察官「誰に?」
物袋「中学時代の同級生にです」
検察官「そのような行為をしたとき、妹さん、嫌がってなかったんですか?」
物袋「…………嫌がってなかったと思います」
検察官「それはあなたが暴力を振るっていたからではないですか?」
物袋「…………違うと思います」
検察官「妹に暴力は?」
物袋「きょうだい喧嘩とかはありました」
検察官「暴力を振るったことはありますか?」
物袋「あったと思います」
検察官「裸にして写真を撮ったり、淫毛を剃ったり、いつ頃からしていたんですか?」
物袋「中学校の時からだと思います」
検察官「あなたが?」
物袋「だと思います」
検察官「いつ頃までしていたんですか?」
物袋「……具体的なのは覚えてないです」
検察官「平成23年、24年ごろまでしていたんじゃないですか?」
物袋「……かもしれません」
検察官「妹さんへの行為をなぜその頃からしなくなったんですか? もしくは、できなくなったんですか?」
物袋「別に暮らし始めたからです」
検察官「妹さんと連絡は?」
物袋「とれてないです」
検察官「なぜ取れなくなった?」
物袋「え~と………連絡先とか分かんなくなったから」
検察官「なぜだと思う?」
物袋「わからないです」
検察官「中学時代から、平成23年、24年ごろまで、妹を裸にしたり写真を撮ったりしてたんですよね、(妹は)それが嫌になって連絡を絶ったんじゃないですか?」
物袋「わからないです」
検察官「中学から何度も背中を拳骨で殴ったり、足で蹴るなどの暴力を振るってたんじゃないですか?」
物袋「覚えてないです」
検察官「取調べの時、検察官に話してない?」
物袋「……え~、それぐらいのことは話したと思います」
検察官「そのような暴力だけじゃなく、淫毛を剃ったり、写真を撮ったり、性器を舐めるといういたずらをしていた、と言ってなかった?」
物袋「してたと思います」
検察官「連絡が取れなくなったのは平成23年~24年の頃ですよね」
物袋「だと思います」
検察官「一時保育を始めたのはいつ頃?」
物袋「……」
検察官「登録は平成24年11月では?」
物袋「だと思います」

 物袋は多数の乳幼児に対する児童ポルノ製造や今回起訴された事件を起こす前に、実の妹に長年、暴力と性的虐待を繰り返していた。その妹が物袋やその母親らが住む家から姿を消したのちに、シッターの登録をしたというのだった。だがそれはあくまでも「自分もやられたから」だという。そのために乳幼児の陰茎を見るとフラッシュバックを起こして同じことをしてしまったというのが物袋の主張だ。この第7回公判の被告人質問はさらに続き「自分がやられたこと」や「フラッシュバック」について、質問が続けられた。
(高橋ユキ)

「出張なのに日焼けしすぎ」「貸した車の…」彼氏・夫の浮気に気づいたきっかけ&暴いた方法、大公開!

 昨今、立て続けにメディアを騒がせている不倫スクープ。しかし、不倫は芸能人だけの問題ではなく、いつ誰の身に降り掛かってきてもおかしくはありません。そこで、先週から募集した経験者限定調査「彼の浮気に気づいたきっかけ/暴いた方法」。今回もたくさんのご意見を誠にありがとうございました! 早速開票です。

【気づいたきっかけ】
彼の携帯に夜中にメールが届いた時(44歳)
【気づいた後に暴いた方法】
パスワードを執念で解除してメールを見たら浮気相手からで、コソコソ返信してることもわかりました。でも、普通に突きつけてもつまらないので、夜中になりすまして「本命にバレた」とか「君が浮気相手」とかクズな内容の別れのメールを送ってやりました。万が一、浮気相手からまたメールきても、もう怖くて何も出来なくしてやろうと思って。効果はありました(笑)。

【気づいたきっかけ】
貸した車のナビに残っていた履歴と、ドライブレコーダーに残っていた携帯のナビに音声入力した目的地。後にわかったのですが、履歴に残っていたのは、浮気相手の家の傍でした(39歳)
【気づいた後に暴いた方法】
テレビ台の下にボイスレコーダーをガムテープで貼って録音して証拠を集めました。

【気づいたきっかけ】
「出張」と言って出かけたはずなのに、帰ってきたら日に焼けすぎていた(35歳)
【気づいた後に暴いた方法】
Instagramに証拠写真がタグ付けされていた。

【気づいたきっかけ】
彼が出会い系アプリを使っていることを知り、理由を聞いたら「友達少なくて作りたいからやってる」と言われて。そんなわけないだろ! とやっと気付きました(27歳)
【気づいた後に暴いた方法】
彼氏の説明が要領を得なくて嘘も多かったので、浮気相手の女性たちと連絡を取って詳細を聞き出し、事態を掌握しました。

【気づいたきっかけ】
勘。何となくいつもと行動パターンが違ったから(41歳)
【気づいた後に暴いた方法】
アプリ「iPhone を探せ」で追跡。アプリの設定を妻に任せるような脇の甘い夫だったので……。

【気づいたきっかけ】
スマホにロックをかけたことと、その辺りから私がいる部屋に入った時に違う画面に切り替えるようになったこと(33歳)
【気づいた後に暴いた方法】
財布のレシート。

【気づいたきっかけ】
LINEのやり取り(42歳)
【気づいた後に暴いた方法】
酒を飲んでスマホを開いたまま寝てたから覗いた。

 「SNSのタグ付け」「レシート」「LINE」などなど、凡ミスとも思えるお相手の軽率な行動に憤りを感じました。中でも、「貸した車のナビ履歴」って! そもそも貸した車で浮気相手に会いに行くこと自体、鼻息荒くなりますが。ナメんなよ!! とはいえ、騙され続けるよりは、身近にヒントが散りばめられているほうが有り難いのかもしれません。何か女の勘が働いた時は、「ナビ」「財布」「携帯」から探るのが良いみたいですね。

武井咲と上戸彩……LDHに看板女優2人を奪われたオスカーに「メンツ潰された」の声

 武井咲とEXILE・TAKAHIROの電撃婚が波紋を広げている。武井の所属事務所・オスカープロモーションは、15年に熱愛が報じられた際、公に「今後は第三者がいても、二度と(TAKAHIROとは)会わない」とコメントしていたが、その後も密かに愛を育んでいたようだ。めでたくゴールインとなった2人に注目が集まる中、TAKAHIRO所属のLDHは、祝福と同時に、ナーバスな状態に陥っているという。

「オスカーからすれば、HIROと結婚した上戸彩に続き、2人の看板女優をLDHに持っていかれたわけですからね。そもそも武井に関しては交際すら認めておらず、“恋愛禁止ルール”を徹底してきただけに、メンツを潰されたに等しい。ファンや関係者の祝福とは裏腹に、双方の事務所には相当なハレーションが起こっていますよ」(芸能プロダクション幹部)

 HIROと上戸の夫婦関係をめぐっては、オスカーサイドの“ある思惑”が、業界関係者の間で取り沙汰されていたという。

「2人の夫婦仲が懸念されるような週刊誌報道が出るたびに、オスカー幹部からは離婚を期待するかのような声が聞こえてきたものです。というのも、結婚後の上戸は、出産などもあって活動を控えめにせざるを得ない状況になっていましたからね。武井も当然、同じような道を辿ることとなるはずなので、オスカーは頭を抱えているのでは。今回の結婚は『武井が事務所の意向を無視した』などとも言われていますよ」(同)

 なお、結婚発表に際して、TAKAHIRO側はオスカー側の意向に沿うことしかできなかったようだ。

「発表のタイミングから方法まで、全てオスカーサイドが取り仕切っていたとのことです。芸能界では普通、男性側の事務所が発表を主導するものですが、こうした背景もあって、オスカー側に配慮して従うという形が、最善だったんでしょう」(同)

 今回の結婚によって、双方事務所が協力体制を築くきっかけとなることを祈るばかりだが……。

日本人はチップが苦手〜仕事の評価が「お金」にならないお国柄

 日本人がアメリカ旅行の際にもっとも頭を悩ませることのひとつが「チップ」だ。慣れない者にとってチップは、やっかいの一語に尽きる。

 チップの額や支払い方法には習慣的なルールがあるが、短期滞在の旅行者が覚えるのは難しい。手間取って当然だ。だが、日本人がチップを苦手とする理由はほかにもある。いわば日米の国民性の違いだ。

 チップには相場があるとはいえ、まず、払う側が金額を自分で決めなければならないという難関がある。加えて金額を決める根拠が「サービスの良し悪し」という曖昧な事象であり、それがコトをややこしくする。日本ではすべてが定価に含まれており、それ以上の額を払うと「なんだか損した気分」になるというのもある。現在、レストランでのチップは支払金額の15%〜20%が相場で、日本で発行されている旅行ガイドブックにも掲載されているが、日本人の多くが最少の15%しか払わないのはこれが理由だ。さらに細かい計算にこだわり、おおまかな額を気軽に(もしくはテキトーに)さっくりと払えないというのもある。

チップをはずむのはどんな時?

 日本のレストランではメニューの細かい変更を頼みにくい。「定額料金で固定サービス」方式は店も客もラクだが、客は好みによるカスタマイズを求められない。

 アメリカの庶民的なレストラン、ダイナーでは、「サンドイッチをマヨネーズ抜きで」「イチゴと生クリームのワッフル、イチゴだけ別皿に盛って」「朝食メニューのソーセージをベーコンに替えて」など、この程度であればごく当たり前に頼める。基本的なサービスのうちと考えるので、チップをはずむ対象にもならない。

 では、どういった場合にチップを増額するか。これはもう人によって、いろいろなのである。ウェイトスタッフがとても愛想が良かった。楽しいジョークを言ってくれた。テキパキと非常に手際よく料理を運んだ。料理がとても美味しかった。こちらが水をこぼした時にまったく嫌な顔をせず対処してくれた。むずかる子供に笑顔で接してくれた。「近くに銀行はあるか」などと質問した際、丁寧に答えてくれた。同席者の誕生日だと伝えると「ハッピーバースデー」を歌ってくれた……などなど。要は自分が楽しく、美味しく食事ができ、もしくはプラスルファのサービスをしてくれたと思えば、はずむのである。

レストランでのチップ(NY市)その1

 チップは飲食代+消費税の合計金額の15%〜20%。素晴らしいサービスを受けたと思えば20%以上払ってももちろんOK。逆に満足度が低かった場合も、よほどのことがない限り、やはり最少の15%は払う。ウェイトレス、ウェイターなどチップを受け取る職種は法によって定められた最低賃金が他の職種より低いことが理由だ。

 なお、「よほど」というか、人生最悪と思えるほどのサービスを受けてしまった場合、チップをまったく払わずに出ると「払い忘れ」と思われて悔しい。そこであえて「ペニー(1セント硬貨)」1枚だけをテーブルに置いて出るのだという風説がある。実行した人を筆者はまだ知らないが。

 以下はニューヨークのレストランでのチップ支払いの一例。

飲食代:47.50ドル
消費税(8.875%):4.22ドル
合計:51.72ドル
チップ:9.00ドル(消費税額の2倍=8.44ドルの切り上げ)
支払合計:60.72ドル

 飲食代+消費税の合計51.72ドルの15%、または20%を計算するのは面倒だ。暗算はムリ。だが幸いなことにニューヨーク市の消費税率は8.875%ゆえ、2 倍すると17.75%となり、チップに適した額となる。

 そこでレシートに記されている消費税4.22ドルを2倍し、端数を切り上げた9ドルをクレジットカード用のレシートに書き込む。支払い合計は60.82ドルと端数になるが、多くの人がカードで支払うのでお釣りの小銭に煩わされることはない。

 ちなみに消費税率の8.875%、日本人の感覚ではなんとも解せない半端な数値だが、これは州税と市税の合算ゆえ。今時、人力で計算する店はなく、業務面での支障はないのである。

レストランでのチップ(NY市)その2

 外国からの観光客が多いレストランは、レシートにチップの参考額を印刷していることがある。チップの習慣がない国から来た客は相場を知らなかったり、最悪の場合はチップを払わずに店を出てしまうからである。

例)
飲食代:70.44ドル
消費税(8.875%):6.25ドル
合計:76.69ドル

チップ提案額:20% 15.34ドル
チップ提案額:18% 13.80ドル
チップ提案額:15% 11.50ドル

チップ:14.00ドル(18% – 13.80ドル – の切り上げ)
支払合計:90.69ドル

 チップ提案額18%(13.80ドル)を選び、やはり端数は面倒なので切り上げ、14ドルに。この例のように支払い合計が90ドルなど「キリのよい」金額に近くなる場合、日本人の中には稀にチップの額をプラスマイナスして「90ドルきっちり」にしようとする人がいる。アメリカ人は日本人のように「キリのよさ」にこだわらず、そもそもクレジットカードで支払うのであれば、キリをよくする意味もない。

 ただし現金で払う場合は90ドルちょうどを払い(それ以上の金額でもいいが)、「お釣りは要りません」”Keep the change.” と言えば、飲食代+税金を差し引いた残りをチップとして払うことになる。

 なお、やはり観光客の多いレストランでは合計金額にあらかじめチップを含めた勘定書を出すところがある。チップの取り逃がしを防ぐためとはいえ、チップの額は客が決めるものであり、これは不愉快である。いずれにせよ、チップがすでに含まれていることに気づかず、二重に支払わないよう気をつけよう。ちなみにチップ(tip)は “gratuity” と記されることもあるので要注意。

 チップもクレジットカードのレシートに金額を書き込んで一緒に払ってしまうことが多いが、実のところ、チップだけは現金で払うほうがウェイトスタッフは喜ぶ。クレジットカードで支払うとカード会社が手数料を引いてしまうからだ。

仕事に対する評価は、適正な額で

 懸命に貯金をしてやっと果たせた旅行。ニューヨークは他都市に比べてホテル代も飛び抜けて高く、少しでも節約したいのはやまやま。実はニューヨーク生活20年の筆者もしょせん日本人。いまだにチップをケチる傾向にあることは認めざるを得ない。しかし、チップはアメリカでは当たり前の習慣であり、飲食業界はチップを前提に回っている。したがってチップも「必須の支出」と考えるべきだろう。

 その「必須の支出」が払えない貧しいアメリカ人はチップが必要なレストランには出向かない。というより行けない。「外食」する場合はファストフードの店を選ぶ。また、チップを払えるアメリカ人の中にもチップの不便や非合理性を訴える人はいる。観光客に人気のレストランの中には「チップ廃止」を敢行したところもある。しかし、まだ圧倒的多数のレストランでチップは必要なのだ。

 チップは15%にしてもなんら問題はない。しかし、日本人の多くが最小率の15%を選ぶのは、「よい仕事をしてもらえたらチップをはずむ」という概念がないからだ。

 以前、筆者が同行していた日本からの観光客の男性がある店で梱包なしで買った商品を、日本まで持ち帰るためにどうしても梱包する必要があり、筆者がよく行く別の店に一緒に立ち寄り、梱包を頼んだ。

 店員はその店で買ったわけでもない商品に梱包資材を使い、手間のかかる梱包をしてくれた。そのため筆者が男性に「チップをいくらか払ってもらえますか」と頼んだところ、「え? えっと、……じゃあ1ドル??? でいいですか?」と答えられ、困ってしまった。こちらの生活実感では1ドル=100円くらいの感覚だ。あれほど手間をかけてくれたのに「100円」とは。

 もっとも、これは筆者のミスでもある。チップの習慣のない相手に金額の提示をせずにただ払ってくださいと頼んだので、男性こそ見当がつかずに困ってしまったのだ。

 それでも「100円かぁ……」と、密かにため息が出た。

 この件、日本では仕事の質や量に対する評価が適正な金額ではなされないことの証のように思えたのだ。「良い仕事をしてもらえました」「ありがとうございました」とお礼を言ってもらえることはあるが、有り体に言えば、言葉ではお腹は膨れないのである。

 レストランではウェイターやウェイトレスが注文の品を運んできたり、コーヒーのお代わりを注いでくれたり、勘定書を持ってきてくれたりするたびに何度も「サンキュー」は言うわけだが、彼らの仕事振りを見て、「日本式15%」に固執せず、適正な額のチップを払おうと心に決めたのであった。それが彼らの仕事への「敬意」の払い方なのである。
(堂本かおる)

日本人はチップが苦手〜仕事の評価が「お金」にならないお国柄

 日本人がアメリカ旅行の際にもっとも頭を悩ませることのひとつが「チップ」だ。慣れない者にとってチップは、やっかいの一語に尽きる。

 チップの額や支払い方法には習慣的なルールがあるが、短期滞在の旅行者が覚えるのは難しい。手間取って当然だ。だが、日本人がチップを苦手とする理由はほかにもある。いわば日米の国民性の違いだ。

 チップには相場があるとはいえ、まず、払う側が金額を自分で決めなければならないという難関がある。加えて金額を決める根拠が「サービスの良し悪し」という曖昧な事象であり、それがコトをややこしくする。日本ではすべてが定価に含まれており、それ以上の額を払うと「なんだか損した気分」になるというのもある。現在、レストランでのチップは支払金額の15%〜20%が相場で、日本で発行されている旅行ガイドブックにも掲載されているが、日本人の多くが最少の15%しか払わないのはこれが理由だ。さらに細かい計算にこだわり、おおまかな額を気軽に(もしくはテキトーに)さっくりと払えないというのもある。

チップをはずむのはどんな時?

 日本のレストランではメニューの細かい変更を頼みにくい。「定額料金で固定サービス」方式は店も客もラクだが、客は好みによるカスタマイズを求められない。

 アメリカの庶民的なレストラン、ダイナーでは、「サンドイッチをマヨネーズ抜きで」「イチゴと生クリームのワッフル、イチゴだけ別皿に盛って」「朝食メニューのソーセージをベーコンに替えて」など、この程度であればごく当たり前に頼める。基本的なサービスのうちと考えるので、チップをはずむ対象にもならない。

 では、どういった場合にチップを増額するか。これはもう人によって、いろいろなのである。ウェイトスタッフがとても愛想が良かった。楽しいジョークを言ってくれた。テキパキと非常に手際よく料理を運んだ。料理がとても美味しかった。こちらが水をこぼした時にまったく嫌な顔をせず対処してくれた。むずかる子供に笑顔で接してくれた。「近くに銀行はあるか」などと質問した際、丁寧に答えてくれた。同席者の誕生日だと伝えると「ハッピーバースデー」を歌ってくれた……などなど。要は自分が楽しく、美味しく食事ができ、もしくはプラスルファのサービスをしてくれたと思えば、はずむのである。

レストランでのチップ(NY市)その1

 チップは飲食代+消費税の合計金額の15%〜20%。素晴らしいサービスを受けたと思えば20%以上払ってももちろんOK。逆に満足度が低かった場合も、よほどのことがない限り、やはり最少の15%は払う。ウェイトレス、ウェイターなどチップを受け取る職種は法によって定められた最低賃金が他の職種より低いことが理由だ。

 なお、「よほど」というか、人生最悪と思えるほどのサービスを受けてしまった場合、チップをまったく払わずに出ると「払い忘れ」と思われて悔しい。そこであえて「ペニー(1セント硬貨)」1枚だけをテーブルに置いて出るのだという風説がある。実行した人を筆者はまだ知らないが。

 以下はニューヨークのレストランでのチップ支払いの一例。

飲食代:47.50ドル
消費税(8.875%):4.22ドル
合計:51.72ドル
チップ:9.00ドル(消費税額の2倍=8.44ドルの切り上げ)
支払合計:60.72ドル

 飲食代+消費税の合計51.72ドルの15%、または20%を計算するのは面倒だ。暗算はムリ。だが幸いなことにニューヨーク市の消費税率は8.875%ゆえ、2 倍すると17.75%となり、チップに適した額となる。

 そこでレシートに記されている消費税4.22ドルを2倍し、端数を切り上げた9ドルをクレジットカード用のレシートに書き込む。支払い合計は60.82ドルと端数になるが、多くの人がカードで支払うのでお釣りの小銭に煩わされることはない。

 ちなみに消費税率の8.875%、日本人の感覚ではなんとも解せない半端な数値だが、これは州税と市税の合算ゆえ。今時、人力で計算する店はなく、業務面での支障はないのである。

レストランでのチップ(NY市)その2

 外国からの観光客が多いレストランは、レシートにチップの参考額を印刷していることがある。チップの習慣がない国から来た客は相場を知らなかったり、最悪の場合はチップを払わずに店を出てしまうからである。

例)
飲食代:70.44ドル
消費税(8.875%):6.25ドル
合計:76.69ドル

チップ提案額:20% 15.34ドル
チップ提案額:18% 13.80ドル
チップ提案額:15% 11.50ドル

チップ:14.00ドル(18% – 13.80ドル – の切り上げ)
支払合計:90.69ドル

 チップ提案額18%(13.80ドル)を選び、やはり端数は面倒なので切り上げ、14ドルに。この例のように支払い合計が90ドルなど「キリのよい」金額に近くなる場合、日本人の中には稀にチップの額をプラスマイナスして「90ドルきっちり」にしようとする人がいる。アメリカ人は日本人のように「キリのよさ」にこだわらず、そもそもクレジットカードで支払うのであれば、キリをよくする意味もない。

 ただし現金で払う場合は90ドルちょうどを払い(それ以上の金額でもいいが)、「お釣りは要りません」”Keep the change.” と言えば、飲食代+税金を差し引いた残りをチップとして払うことになる。

 なお、やはり観光客の多いレストランでは合計金額にあらかじめチップを含めた勘定書を出すところがある。チップの取り逃がしを防ぐためとはいえ、チップの額は客が決めるものであり、これは不愉快である。いずれにせよ、チップがすでに含まれていることに気づかず、二重に支払わないよう気をつけよう。ちなみにチップ(tip)は “gratuity” と記されることもあるので要注意。

 チップもクレジットカードのレシートに金額を書き込んで一緒に払ってしまうことが多いが、実のところ、チップだけは現金で払うほうがウェイトスタッフは喜ぶ。クレジットカードで支払うとカード会社が手数料を引いてしまうからだ。

仕事に対する評価は、適正な額で

 懸命に貯金をしてやっと果たせた旅行。ニューヨークは他都市に比べてホテル代も飛び抜けて高く、少しでも節約したいのはやまやま。実はニューヨーク生活20年の筆者もしょせん日本人。いまだにチップをケチる傾向にあることは認めざるを得ない。しかし、チップはアメリカでは当たり前の習慣であり、飲食業界はチップを前提に回っている。したがってチップも「必須の支出」と考えるべきだろう。

 その「必須の支出」が払えない貧しいアメリカ人はチップが必要なレストランには出向かない。というより行けない。「外食」する場合はファストフードの店を選ぶ。また、チップを払えるアメリカ人の中にもチップの不便や非合理性を訴える人はいる。観光客に人気のレストランの中には「チップ廃止」を敢行したところもある。しかし、まだ圧倒的多数のレストランでチップは必要なのだ。

 チップは15%にしてもなんら問題はない。しかし、日本人の多くが最小率の15%を選ぶのは、「よい仕事をしてもらえたらチップをはずむ」という概念がないからだ。

 以前、筆者が同行していた日本からの観光客の男性がある店で梱包なしで買った商品を、日本まで持ち帰るためにどうしても梱包する必要があり、筆者がよく行く別の店に一緒に立ち寄り、梱包を頼んだ。

 店員はその店で買ったわけでもない商品に梱包資材を使い、手間のかかる梱包をしてくれた。そのため筆者が男性に「チップをいくらか払ってもらえますか」と頼んだところ、「え? えっと、……じゃあ1ドル??? でいいですか?」と答えられ、困ってしまった。こちらの生活実感では1ドル=100円くらいの感覚だ。あれほど手間をかけてくれたのに「100円」とは。

 もっとも、これは筆者のミスでもある。チップの習慣のない相手に金額の提示をせずにただ払ってくださいと頼んだので、男性こそ見当がつかずに困ってしまったのだ。

 それでも「100円かぁ……」と、密かにため息が出た。

 この件、日本では仕事の質や量に対する評価が適正な金額ではなされないことの証のように思えたのだ。「良い仕事をしてもらえました」「ありがとうございました」とお礼を言ってもらえることはあるが、有り体に言えば、言葉ではお腹は膨れないのである。

 レストランではウェイターやウェイトレスが注文の品を運んできたり、コーヒーのお代わりを注いでくれたり、勘定書を持ってきてくれたりするたびに何度も「サンキュー」は言うわけだが、彼らの仕事振りを見て、「日本式15%」に固執せず、適正な額のチップを払おうと心に決めたのであった。それが彼らの仕事への「敬意」の払い方なのである。
(堂本かおる)

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