「珍級グルメハンター」の記事一覧(6 / 6ページ)

【怒濤の名古屋3連珍】その2 フライにされたツチノコ発見!? ナイフにも伝わるその美味さとは

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パッと見、なんのフライだかわからないくらい、わらじライク。

「ワレ、ツチノコヲ発見シタリ。ソノ味、美味ナリ」
 
 そんな電報を打ちたくなる珍級グルメは、やっぱり名古屋にあった!
 
 鍋焼きうどんのはずなのに、煮えてないように硬かったり、パスタに餡をかけてみたり、トンカツに味噌をつけて食べたりと、独自のセンスが光る名古屋グルメ。その街で見つけたのがこのフライだった!

 まるで、ツチノコをさばいて揚げたような太い身に、小さな尻尾が。その尻尾はエビのようにも見えるが……。

「ポン酢と、もみじおろしで食べてね」

 女将さんにそう言われ、ナイフを入れると、んんん……?

 その弾力は、ナイフを入れる手にも伝わってくるほどで、舌で味わう前に手が、「うもうございます!」って言っている。

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プリップリで弾力あるエビが、でらうまい。

 そして、その断面を見る限りはやっぱりエビだ。

 にしても、なんでこんなに身が平べったくて太いのか? 実はこの「わらじフライ」と名付けられたフライは、特大のブラックタイガーを開きにして揚げたフライなのだ。
 
 ナイフにさえ伝わる弾力は、頬張ると、半身であるにもかかわらずプリップリの食感が。東京出身の記者的には、あっさりしたポン酢やもみじおろしよりも、濃厚なタルタルソースで食べたい逸品だった。

 さすが、エビフリャーの街だけに、

「でらうみゃーでかんわ」。

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とんかつがメインで、エビフライは大、中、普通、わらじがある。バス停の目の前で至極便利。

ひょうたんや
「わらじフライ」1,700円(+350円で赤出し付きの定食に)
インパクト ☆☆☆!!
味     ☆☆☆!!
店     ☆☆

(写真・文=よしよし)

あのファストフード店がまたやりやがった! 見ている間に自然崩壊する『絶品ハンバーガー』とは

名古屋3連珍とか言っておきながら臨時ネタです!

 ラーメンバーガーにつけ麺バーガー、最近ではエビなしのエビバーガーでおなじみの我らがロッテリアが、性懲りもなくまた新たな珍バーガーを期間限定で発売開始すると発表した。その名も“全部のせバーガー”だ! 早速、発売当日の4月27日、近所のロッテリアに行き、全部乗せバーガーを注文した。

 全部のせバーガーの具材は、下の写真をひと目見てわかるとおりだ……。まるで、地滑りでもしているかのように、自然崩壊するほど具沢山なバーガーとなっている。

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積み上げた具材のバランスというよりは、ソースが潤滑油となって地滑りするように見る見る崩れていった。

 具体的に言うと、ハンバーガー(うまみート)をベースに、下からエビパティ、リブパティ、絶品チーズパティ、半熟タマゴ、ベーコン、そしてレタスを最上段に据えている。そしてその具材の間を濃厚にして芳醇なソースたち(からしマヨネーズ、タルタルソース、てりやきソース)が埋め尽くす。

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このバーガーの核となるのは、ミートパティーではなく、エビパティーだ。

 両手でそれらを抱え、かぶりつく!!

 肝心な味はというと、肉とタマゴが口中で濃厚なハーモニーを奏でる合間に、プリプリしたエビの食感と香りがサブリミナル的に割り込んできて、不思議にも、くどさを感じさせないのだ。たとえるなら、いろんな味が口の中で混ざって、そう、お好み焼きだ!

 この塊を食べきったあとも、もうひとつくらいならイケそうな気がするほど軽く感じてしまったのは、かつて、タワーチーズバーガー5枚乗せを食べた際の食後感とは真逆のものだった。

 成長したじゃねえか、愛すべきロッテリア。

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再現した全部乗せハンバーガー。具材をひとつひとつアドするかたちでも同様のものが食べられる。

 宿敵を讃えるように心の中で拍手をし、バラした具材を確認しながら再び積み上げ、全部のせバーガーを再構築していたとき、衝撃の事実が判明した。

 ピ、ピクルスとキャベツがない……。それに、レタスもたったこの量で50円???

 結果、またしてもロッテリアにみごとにやられてしまったようだ。ロッテリアとの戦いはまだまだ終わりそうにない。とりあえず今回は、うもうございました。

 つづく……。

ロッテリア「全部のせバーガー」1230円
インパクト ☆☆☆
味     ☆☆
店     ……

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ロッテリアホームページより。風俗でこれだけパネマジ感たっぷりだったら、客は暴れるだろう。

(写真・文=よしよし)

【怒濤の名古屋3連珍】その1 パンの耳か割り箸か!? どんぶり一面に浮かぶ『謎の物体』

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パッと見た目は、完全にパンの耳に見えてしまった。隣で大盛りを注文した女性の丼は、ほぼ表面張力の状態だった。

 ん!? ナニこれ? 割り箸にしちゃ短いけど……。あそっか、パンの耳!? でもなんでパンの耳がラーメン丼に?

 さて、今回から名古屋の珍級グルメを3連発で特集するが、今回はその1発目。ハテナだらけの謎の丼があるのは、名古屋市営地下鉄桜山駅から徒歩10分ほどのところにあるラーメン屋「好陽軒」だ。和モダンでシンプルな構えの店に入ると、

「いらっ~さいまぁ~せぇ~」

 と、歌うように迎えてくれた。

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一面をメンマで覆われた丼に箸をいれ、天地返しすると底から中太の麺があらわれた。

 その歌声の主は厨房で忙しそうに腕前を振るうご主人なのだが、きちっと七三に分けたヘアースタイルと、そのダンディーな顔つきは、最近流行のコワモテのラーメン屋の大将とはほど遠い、公務員か銀行マン、もしくは腹話術の人形みたい(失礼)に端正な顔つきだ。もっとラーメン屋っぽい言い方をすれば、“ラーメンの鬼”故・佐野実に、たっぷりの愛嬌をトッピングした柔和な大将なのだ。

 で、肝心の謎の丼だが、もちろんパンの耳でも短い割り箸でもなく、その丼を埋め尽くしていたものは、支那チク=メンマだった!

 実は以前、都内で有名な細切りメンマラーメンを食べたことがあるのだが、その際、メンマのコリコリした食感が、食後もずっとアゴに残り、それ以来、メンマが若干、トラウマになりつつあった。しかし、好陽軒のメンマは柔らかく煮込まれているにもかかわらず、適度な歯ごたえがある。口に放り込むとコリコリ、シャグシャグと心地いい音色が店中に響いているように聞こえてくるのだ。

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醤油味の澄んだスープの底には、叉焼も発見した。

 さらに、メンマを楽しませてくれるのが、スッキリとした醤油スープと中太の麺、そして、
「ありがとーございましたー、またどーぞー」
 と、帰る客も歌うように送り出す店主と店員さんのハーモニーだった。ひょっとしてこの店のウリは、メンマラーメンよりも店主のこの歌声のような挨拶なのかもしれない。
 たいへん、うもうございました。

桜山好陽軒メンマラーメン「竹」1100円
インパクト ☆☆
味     ☆☆☆
店     ☆☆☆

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メンマラーメンもうまいが、ニコやかな店主と店員の笑顔が何よりのトッピングだった。

(写真・文=よしよし)

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