「北野武」の記事一覧

北野監督を支え続ける森昌行プロデューサーが語る『アウトレイジ』三部作の舞台裏と北野映画の今後(後編)

<p> オフィス北野の社長であり、北野監督作品のプロデューサーでもある森昌行氏へのロングインタビュー後編。『アウトレイジ』シリーズの個性的なキャスティングと『アウトレイジ 最終章』後の展望について尋ねた。</p>

<p>(<a href=”http://www.cyzo.com/2017/10/post_34764.html”>前編はこちらから</a>)</p>

<p>──“全員、悪人”というキャッチフレーズで始まった『アウトレイジ』シリーズが話題になったことで、それまでの芸能界の「好感度」がもてはやされる風潮にクサビを打ったんじゃないでしょうか。</p>

北野武監督を支え続ける森昌行プロデューサーが語る『アウトレイジ』三部作の舞台裏と北野映画の今後(前編)

<p>“世界のキタノ”こと北野武監督が衝撃デビューを果たした『その男、凶暴につき』(89)から、常に北野映画を支えてきたのが森昌行プロデューサーだ。またオフィス北野の社長として、テレビの第一線で活躍を続ける人気タレント・ビートたけしのマネジメントも手掛けている。多彩なキャストを配し、経済至上主義となった現代社会の風刺にもとれるバイオレンスエンターテイメント『アウトレイジ』シリーズは、どのようにして生まれたのか。そして、トリロジー完結編『アウトレイジ 最終章』を完成させ、北野映画はこれからどこへと向かうのか。北野監督の才能を誰よりも愛するがゆえに、時にシビアな判断も迫られる森プロデューサーが北野映画の裏側を語った。</p>

『アウトレイジ 最終章』北野武監督が明かす“シリーズ完結”のワケ「映画よりも現実のほうが……」

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 北野武監督の最新作『アウトレイジ 最終章』が、いよいよ10月7日に公開となる。ありがたいことに、筆者は数社からの依頼を受け、北野監督に今作についてのインタビューをさせていただいた。

 なぜ、3作目を最終章にしたのかという筆者の問いに対し、北野監督は「本当は世界戦争までやろうと思っていたけど、9・11の米国同時多発テロで、映画や小説は、現実にはかなわないと思った。ツインタワーにジャンボ機が突っ込んだ映像が、映画をはるかに超えていたのと同じように、今年9月12日に起こった、任侠山口組の組員が神戸山口組に射殺された事件はすごかったな。撃たれた組員が『撃ってみんかい!』だもん。マシンガンってウワサもあるじゃん。やっぱ、映画よりも現実のほうがすごい。芸術性とかエンタテインメントを軸にする映画に、暴力を絡ませるのは時代錯誤じゃないかと感じて」と自身の見解を述べた。

 その上で「『アウトレイジ』(10年)や『アウトレイジ ビヨンド』(12年)でいっぱい死人が出た。死んだやつをもう1回出すわけにはいかないから、役者もいなくなっちゃうわけ。3部作でちょうどいいんじゃねぇかと」と、理由に付け加えた。

 また筆者は、1・2作目共通して北野監督が女性を描かないことに対し、違和感を持っていた。その理由を聞くと「どうだっていいんだよ。いらねーよ、女なんか。ヤクザ映画に女を使うのはおかしいって。『アウトレイジ』に姐さん出てきたって、画として全然ハマんないもん。女を使うのは『極道の妻たち』だけで十分だよ」と一蹴されてしまった。

『アウトレイジ』シリーズには北野監督自らも出演しており、大友組組長という役どころを演じている。その大友組組長の魅力とともに、最終章の見どころを聞いてみた。

「大友組組長だった大友は韓国の済州島に渡り、日韓を牛耳る大物フィクサーの元に身を寄せている。成り上がることも考えず、義理を果たすことだけを大事にしている昔気質の叩き上げのヤクザが大友。自分が不義理をすれば指詰めで落とし前をつけるし、親分や兄弟分がやられれば復讐に燃えて、やっちゃいけないことまでやるような。その一方で、カネ、カネ、カネで急に成り上がったヤクザもいて、最終章ではその対比も出ていると思うよ」

 ちなみに、ニューヨークで役者修行していた筆者の次男(ヒロ・ホンダ)も、“日韓の大物フィクサーに仕える英語が堪能な秘書”という端役で出演する。花菱会の若頭役の西田敏行が、アドリブで「今度は英語かよ」と笑いを誘うシーンに登場しているので、ぜひチェックしていただきたい。

『アウトレイジ』は今回の最終章で幕を閉じることとなるが、いつか北野監督が手を替えて、再びヤクザ映画を制作してくれることを期待したい。
(文=本多圭)

海外で受賞、スタッフ受けも上々……映画監督・齊藤工が“第2のキタノ”になる日

海外で受賞、スタッフ受けも上々……映画監督・齊藤工が第2のキタノになる日の画像1

「いまや俳優だけでなく、監督としてもブレーク間近ですよ。先日も、第20回上海国際映画祭でアジア新人賞部門最優秀監督賞を受賞しましたし、業界では“第2の北野武”との声も上がっているほどです」(映画関係者)

 現在公開中の映画『昼顔』も好調の斎藤工。俳優としてのブレークは言うまでもないが、「齊藤工」名義で長編映画監督デビューを果たした彼は、“映画監督”として評価されていることを相当喜んでいるという。

「もともと彼は、俳優よりも制作を志望していたくらい、映画好きなんです。実際、今回賞を獲った映画『blank13』に、高橋一生、松岡茉優、リリー・フランキーなどそうそうたるメンバーがそろったのも、彼の映画好きをみんな知ってるから。本人は昨年末のテレビ番組で、あのサンシャイン池崎のモノマネを披露したくらい気さくな人柄ですから、好かれるんでしょうね。芸人さんとも仲がいいですし、スタッフともフランクに意見交換しているみたいなので、現場はやりやすかったと評判ですよ」(芸能事務所関係者)

 俳優兼映画監督といえば、真っ先に北野武の名前が挙がるが、それに続く人は、いまだに出てきていない。

「大御所でいうと役所広司さん、竹中直人さん、津川雅彦さんが監督をされてますが、北野さんほどのヒット作はありません。中堅でも伊勢谷友介さん、オダギリジョーさんらが何本か撮ってますが、評判はイマイチでした。俳優としては向井理さん、玉木宏さん、玉山鉄二さんら色気あるイケメンがライバルどころですが、監督としては、俳優陣では抜きんでていますね」(広告代理店関係者)

“世界のキタノ”に続けるか――。

「帰れ!」と一喝……ビートたけし“ラッスンいじめ”に込められた8.6秒バズーカーへの思い

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『ラッスンゴレライ』よしもとアール・アンド・シー

 お笑い界の“ラッスンいじめ”に微妙な変化が生じている。「ラッスンゴレライ」で大ブレーク中のお笑いコンビ・8.6秒バスーカー。若年層には大人気だが、年齢が高くなるにつれ、その評価は辛口だ。お笑い界でも「何が面白いの?」「どうせ一発屋」という風潮が蔓延しており、ダウンタウンの松本人志をはじめ、多くの先輩芸人がその芸風に苦言を呈していたことは当サイトでも再三報じてきた。

 そんな“ラッスンいじめ”の急先鋒と言えば、ビートたけしだ。かつて自身のネタ見せ番組に8.6秒バスーカーが出演した時は、制限時間を待たずして強制終了させ「バカ大学の文化祭」と切り捨てた。

 そんなたけしが4月27日放送の『しゃべくり007』(日本テレビ系)にゲスト出演。孫娘の話になった際、MCの上田晋也から「もしもお孫さんが彼氏連れてきたらどうします? ラッスンゴレライラッスンゴレライって」と振られると、たけしは「殺すね」と即答。続く「たけしが会いたくない人」というコーナーでは、8.6秒バズーカーがリベンジのため登場。再びネタを披露したものの、たけしはクスリとも笑わず、「帰れ!」と、またもや一喝した。

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高倉健出演“幻の企画”『ヤクザ名球会』と『龍三と七人の子分たち』に北野武監督が込めた思い

<p> 北野武監督の17作品目『龍三と七人の子分たち』がいよいよ4月25日に公開される。「金無し、先無し、怖いモノ無し! 俺たちに明日なんかいらない!! ジジィが最高!!」というキャッチフレーズのこの作品は、元ヤクザのジジィたちが、オレオレ詐欺集団のガキどもに、ジジィのパワーを見せつけ、成敗を加えるという内容だ。<br />
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『龍三と七人の子分たち』俳優・藤竜也に聞いた「“ジジイ”になるって、どうですか?」

<p> 年を重ねる楽しさがあるのなら、こんな老後も悪くない!? 北野武監督の最新作『龍三と七人の子分たち』は、引退して寂しい老後を送っている元ヤクザの“ジジイ”たちの物語だ。オレオレ詐欺に狙われたのをきっかけに、子ども、いや孫ほど年の離れたチンピラたちに逆襲を仕掛けるジジイたち。スカッとする結末を迎えるのか、それとも寄る年波には勝てぬのか。北野監督ならではのブラックユーモアがた</p>

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