「サッカー」の記事一覧(17 / 43ページ)

鹿島アントラーズが南米王者に勝利! ビデオ判定で、日本は世界との距離を埋める!

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鹿島アントラーズ公式サイトより

 14日、クラブワールドカップ準決勝が行われ、鹿島アントラーズが下馬評を覆し、南米王者のアトレティコ・ナシオナル(コロンビア)に3対0で勝利した。Jリーグのクラブが同大会で決勝戦に進出するのは、初めての快挙となる。

 今大会はFIFA(国際サッカー連盟)主催で初めてのビデオ判定を導入した大会であり、鹿島の先制ゴールは、そこから生まれたものだった。前半28分に左サイドで鹿島が直接FKを獲得、キックは一度クリアされてしまうが、そのとき、逆サイドに走り込んでいた西大伍が、相手DFに足を引っかけられていた。これがビデオ判定の対象になり、主審がピッチサイドで確認すると、見事に鹿島がPKを獲得。これを土居聖真が冷静に決めた。その後もアトレティコ・ナシオナルの猛攻を耐え忍び、カウンターで2点を追加した鹿島が決勝進出を決めた。

 3-0と、結果としては快勝に見えるスコアだったが、内容ではアトレィティコ・ナシオナルが優勢だった事は間違いない。1点目のPKがなければ、違った結果になっていた可能性も高い。ビデオ判定という新ルールが鹿島の決勝進出の大きな理由になったということだ。そして、このビデオ判定が正式に採用されるようになれば、日本は今よりも断然世界のレベルに近づくという。

「マリーシアという、ポルトガル語でズル賢さを表す言葉があります。これはPKをもらうためにわざと倒れたり、審判に見えないところで肘打ちをしたりと、海外の選手、特に南米の選手が使う卑怯なテクニックのことです。今回のPKも、ボールとは離れたところで行ったファウルから生まれたものであり、このマリーシアに当たるものですね。日本人は昔からこのマリーシアが苦手と言われ続けてきたのですが、もしビデオ判定が正式に採用されるようになれば、マリーシアを使う選手たちは一気に不利になるでしょう。今まで真面目にやり続けてきた日本選手に追い風のルールですよ。日本のファン達からも『W杯予選がだいぶ楽になる』『中東勢終わった』『南米との差がだいぶ縮まったんじゃないか?』と、喜びの声が上がっていますよ」(スポーツライター)

 ビデオ判定が正式採用されれば、悪質なファウルも減り、怪我をする選手も激減するだろう。今はまだ賛否両論のこのルールだが、早急に正式採用される事を願いたい。もうおかしな判定で勝敗がついてしまうのは見たくない。
(文=沢野奈津夫)

丸高愛実と結婚発表のセレッソ大阪・柿谷曜一朗“合コン三昧”からの脱却で覚醒なるか

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柿谷曜一朗公式サイトより

 Jリーグ、セレッソ大阪に所属する元日本代表FWの柿谷曜一朗と、タレントの丸高愛実が結婚を発表した。約2年半前から交際が始まり、今年から大阪の柿谷の自宅で同棲生活を送っていたという。柿谷といえば、“セレ女(セレッソの熱烈な女性サポーター)”の間でも抜群の人気を誇るだけに、彼女たちの悲鳴が聞こえてきそうだ。

「まったくノーマークだっただけに、突然の結婚発表には驚かされました。口さがないセレ女からは、『丸高クラスのタレントと結婚するなんて失望した』なんて声もあります。結婚相手に格も何もないとは思うのですが、少なくとも現在の柿谷は丸高のタレントとしての格をウンヌン言えるような立場にはないでしょう」(サッカーライター)

 セレッソの下部組織で育った柿谷は、クラブ史上最年少の16歳でプロ契約デビュー。J2徳島ヴォルティスへの期限付き移籍を経て、12年にセレッソに復帰してからは“天才”の名を欲しいままにして日本代表にまで登りつめた。代表の次期エースの誉れも高く、14年にスイスリーグの強豪FCバーゼルに移籍したが、出場機会に恵まれず今年からJ2だったセレッソに復帰していた。

「今シーズン、セレッソはプレーオフでJ1昇格を決めましたが、かつて天才とまで呼ばれた男がこんなところでくすぶっているのは寂しい限りです。代表から長らく遠ざかっているし、その間に同世代の大迫勇也(1FCケルン=独)や原口元気(ヘルタ・ベルリン=独)といった新たなスターが登場していますからね。でも、丸高との結婚で私生活が落ち着くのはいいと思いますよ。というのも、柿谷はあれでなかなかのオンナ好きなんです。モデル、タレント、一般人を問わず合コン三昧な上、大阪・北新地の高級キャバクラにもお気に入りのコがいて入れあげていたこともありましたからね。地方局の女子アナにも手を出していたという話もあります」(同)

 伴侶を得たことで成績を伸ばしたりするなど、トップアスリートにとって結婚は重要な転機でもある。柿谷には今後の巻き返しに期待したいところだ。

高校サッカー強豪校“異端の指導者”の体罰が発覚!「部員を自由にさせすぎて、コントロール不能に……」

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滋賀県立野洲高等学校 公式ページより

「少々危なっかしくても、“ちょい悪”でも、ちょっとセクシーな選手を輩出していけたらいい」

 そう語っていた滋賀県立野洲高校サッカー部の山本佳司総監督(53)が部員に暴力を振るったとして、県教委から厳重文書訓告を受けていたことがわかった。報道によると、昨年12月28日夜、全国高等学校サッカー選手権大会のために滞在していた都内のホテルで、酒に酔った山本総監督が男子部員2人に暴力を振るったという。県教委は3月24日付で厳重文書訓告としていたが、公表していなかった。2002年に全国高等学校サッカー選手権大会初出場を果たし、06年には優勝。その後もコンスタントに全国大会に出場してきた強豪チームだけに、驚きの声が上がっている。

 そんな“名将”がなぜ、教え子に手を上げたのか? 高校サッカー関係者に話を聞いた。

「山本さんが“名将”というより、野洲の選手の技術やスタイルは、小中学校時代に培われたもの。セゾンFCという街クラブがあり、地域一丸で子どもたちの育成を行っているんです。そもそも山本さんは、レスリング畑出身ですしね」

 山本総監督の手腕といえば、その部員たちを自由にプレーさせたことくらいだろう。ただ、先の関係者は、その放任主義が今回の事態につながったのではと分析する。

「野洲が全国優勝してから、山本さんの謙虚さがなくなったといわれています。『金遣いが荒くなった』と陰口を叩く人もいる。部員たちもやりたい放題だったようで、校内でもヤンチャだったとか。今回の問題は、自由にさせすぎた結果、部員たちが自分の言うことを聞かなくなり、それにキレた、といったところしょう」

 確かに以前、高校サッカーの内情を取材した時にも、野洲高校のいい話はあまり聞かなかった(参考記事)。

 山本総監督は、厳重文書訓告を受けて一度はサッカー部から離れたものの、その後、同校が保護者に対して謝罪や説明を行い、6月から総監督として復帰している。野洲高校サッカー部は、09年には部員が恐喝などの疑いで逮捕されているが、「それも氷山の一角」と語る高校サッカー関係者は多い。同部は本年度の全国大会の出場を決めているが、辞退はしない方針。全国高等学校体育連盟や日本サッカー協会は、きちんと内部調査を行うべきだろう。
(文=TV Journal編集部)

活躍していない本田圭佑を、ミランが急にアゲ始める! その理由とは?

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 今シーズンの本田圭佑は、ACミランで思うような活躍ができていない。15試合を消化し、セリエAは中盤戦に差し掛かっているが、先発出場1、途中出場3、ゴールとアシストはいまだに記録できていない。しかし、なぜか今ミランで謎の本田アゲが起きている。

 最近になって急に、ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督は「今まで指導した中でも5本の指に入るプロフェッショナル」と本田を褒めちぎり、番記者は「ミランに必要な選手」と、その有能ぶりを語っている。

 前節のクロトーネ戦、本田は5試合ぶりに10分間の出場機会を得ることができた。しかしそれは、ケガ人が複数出ている中でのこと。さすがに“5本の指に入るプロフェッショナル”というにはムリがあるだろう。では、なぜ急にムリヤリな“本田アゲ”が起きているのだろうか?

「この冬の移籍市場で、できるだけ高く売りたいからでしょう。現在ミランでこそ出場機会を得られていませんが、本田が優秀な選手であることに変わりはありません。レギュラーを張れるクラブは、欧州にもたくさんあります。それをミランはアピールしたいわけです。出場できないクラブにいつまでもいるよりも、少し小さな規模のクラブにでも移籍して、試合に出場した方が本田にとっても有益だと思いますよ。前節のクロトーネ戦で、FKを蹴ってラパドゥーラのゴールをお膳立てすることができました。直接のアシストこそつきませんが、他クラブへのいいアピールになったかもしれません」(スポーツライター)

 本田ももう30歳とベテランと呼ばれる年齢になってきている。ある程度は試合に出場していないと、日本代表でのパフォーマンスにも影響が出てしまうだろう。年明けには、ミラン以外のクラブに移籍し、以前のようにピッチで活躍しているニュースを日本に届けてもらいたい。
(文=沢野奈津夫)

鹿島アントラーズ逆転優勝の「チャンピオンシップ」主審への猛烈バッシングに見る、メディアの歪んだ報道姿勢

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鹿島アントラーズ公式サイトより

 鹿島アントラーズの逆転優勝で幕を閉じたJリーグチャンピオンシップ(CS)。平均視聴率は10.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と昨年以上の盛り上がりを見せたが、準優勝となった浦和レッズからは不満の声が上がっていた。「われわれは年間で鹿島よりも15ポイント多く取ったチームとしてこのファイナルを戦ったが、どこにアドバンテージがあったのか?」と、ミハイロ・ペトロビッチ監督がCSのレギュレーションに疑問を投げかけたのだ。というのも、CS準決勝は引き分けならば、年間上位チームが勝つ。そのままのレギュレーションだと、CS決勝第1戦1-0、第2戦1-2の浦和が優勝となった。しかし、CS決勝はホーム&アウェイのため、ワールドスタンダードのアウェイゴールが優先される。浦和レッズは、決勝で大きなアドバンテージを得られず、「来シーズンも2ステージ制であれば、もしかしたらファイナルのレギュレーションが変わったかもしれない」と皮肉った。

 そんなCSの裏で、試合の黒子である審判員が、ウェブメディアから大バッシングを受けていた。第1戦で鹿島のファウルを取り、PKを与えた家本政明主審に批判が集まったのだ。試合を見る限り、ジャッジに問題はなさそうだが、なぜここまで問題視されたのか? 元サッカー誌編集者に訊いた。

「家本主審は2008年『ゼロックススーパーカップ』の鹿島対サンフレッチェ広島戦で、鹿島が止めた3度のPKセーブのうち2度をやり直させたんです。これは副審が『キッカーが蹴るより先に前にGKが動いた』と判定したのを受けてのもので、ジャッジとしては正しいのですが、試合後、敗れたことに腹を立てた鹿島サポーターが暴徒化。それ以来、家本主審はコアなサポーターには嫌われている。その家本主審の記事を書けば、事実がどうであれ、アクセス数を稼げる。今回もそういった思惑でしょう」

 今回の場合、ファウルをした鹿島の西大伍選手は「足もかかってないし、手も使ってない」と抗議したが、「ボールにプレーできていなければファウル」というのは常識。「鹿島の西選手、ルール知らずPKを与える」といった内容の記事もあってもよさそうだが……。

「そんな記事を書いたら選手個人だけでなく、クラブとの関係も悪くなります。特に鹿島は厳しいクラブですからね。一方で、審判員は批判しても、誰からも咎められない。つまり、審判員はバッシングしやすいんです」(前出の元編集者)

 また一部メディアは「家本主審は浦和の柏木陽介とFacebookでつながっていた」と、八百長をほのめかすような記事も掲載、家本主審はアカウント閉鎖に追い込まれる事態となっている。まるでイジメのような構造だが、こういったメディアの歪んだ報道姿勢こそ、糾弾されるべきだろう。
(文=TV Journal編集部)

赤字覚悟のビッグネーム補強も続々!? 2,100億円の“放映権料”はJリーグを救うか

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サガン鳥栖公式サイトより

 J1、J2ともに2016年の全日程を終え、残すは12月3日のチャンピオンシップ決勝戦を残すのみとなったJリーグだが、早くも多くのクラブが17年シーズンに向けて水面下で動き始めている。すでに移籍情報がメディアを賑わせている中、とりわけ選手補強に積極的なのがサガン鳥栖だ。

 先頃も川崎フロンターレに所属する日本代表FWの小林悠に対して、1億8,000万円もの高額年俸でオファーしたかと思えば、セリエAのユベントスに所属するイタリア代表GKのジャンルイジ・ブッフォンの獲得に動いていたことも明らかになっている。また今年初めには日本代表MFの長谷部誠の在籍したこともあるVfLヴォルフスブルクのフェリックス・マガト元監督と2億5,000万円の年俸で契約寸前だったことも報道された。しかし、鳥栖は15年度の営業収益が24億8,900万円と、J1全18クラブの中で13位という弱小クラブだけに、この金満ぶりは意外に映る。

「小林に対しては他クラブと競合しましたが、ヴィッセル神戸が1億7,000万円、ガンバ大阪が1億円プラス出来高と各クラブが高額年俸を提示する中、予算規模が一番小さい鳥栖が最も高額だったですからね。ブッフォンにしても、38歳という高齢だけに市場価格が200万ユーロ(約2億4,000万円)と、ヨーロッパの移籍市場ではさほど高くはありませんが、それでもJクラブにとっては高額の移籍金です。いずれも契約は成立しませんでしたが、強気の補強姿勢が目を引きます」(サッカー誌記者)

 実は、鳥栖は14年度まで2期連続して赤字を計上していたが、15年度は黒字に転換。といっても、選手獲得の予算が潤沢になったわけではない。増収といっても、営業利益がそれぞれ60億円の浦和レッズや47億円のFC東京などに比べれば微々たるもの。

「黒字とはいえ、純利はわずか300万円ですからね。でも、黒字化したことが、今回の積極補強につながっているんです。Jクラブは債務超過に陥るか、3期連続して赤字を計上した時点でJ1、J2のクラブライセンスが発行されないことになっており、2期連続赤字だった鳥栖は15年度に黒字に転じなければJ3降格の恐れもありました。しかし、スマートフォンゲーム大手のCygamesがスポンサーになったことで、広告収入が前期比52.4%増と業績が好転したんです。そして3期連続して赤字にならなければいいのだから、一度黒字化すれば、あと2年は赤字が許されます。加えて、Jリーグが動画配信大手の英パフォームグループと結んだ10年総額2,100億円という放映権契約によって、Jクラブへの分配金は大幅に増額されるという見通しもある。より好成績を残せば、高額の分配金がさらに増えるので、赤字覚悟で積極的な選手補強に打って出ているというわけです。今オフ、鳥栖のようなクラブが次々と出てくると思いますよ」(同)

 身の丈経営といってしまえば聞こえはいいが、冒険をしないJクラブの消極的な経営によって、近年のJリーグは各クラブの熱心なサポーター以外の一般サッカーファンにとっては魅力に乏しいリーグと化していた。“放映権効果”で鳥栖のようなクラブが増えれば、Jリーグの今後の活況に期待が持てそうだ。

平凡JリーガーからJ1昇格・コンサドーレ札幌の社長に上り詰めた、野々村芳和氏の素顔

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北海道コンサドーレ札幌公式サイトより

 2012年以来となるJ1昇格を決めた、北海道コンサドーレ札幌。そんなコンサドーレ札幌の顔といえば、社長である野々村芳和氏だ。野々村氏は、慶應義塾大学卒業後、ジェフユナイテッド市原でプロ生活をスタートさせ、00年にコンサドーレ札幌へ移籍。翌年引退するも、北海道を拠点に、サッカー解説者として活躍する傍ら、コンサドーレのチームアドバイザーに就任。また、北海道のテレビ番組にも出演して、知名度を獲得していった。

「野々村さんは、セルフマネジメントがうまかったですよね。正直、彼クラスのJリーガーはゴロゴロいました。日本代表歴もないですし、Jリーグで活躍していたわけでもない。普通ならセカンドキャリアで大苦戦となるのですが、北海道に特化することで、居場所を作ったんです。引退した時期も、02年のFIFAワールドカップ日韓大会前と、ベストだった。ある意味では、中西哲生氏と似ています」(サッカーライター)

 引退後もコンサドーレ札幌と良好な関係を築いてきた野々村氏は、13年にコンサドーレの代表取締役社長に就任。すると、解説者やタレント業で売ってきた自らの“顔”を最大限に使い、元日本代表である稲本潤一や小野伸二を獲得したり、広告代理店との長期大型契約を結ぶなど、辣腕を振るう。観客動員数も伸び、今年はJ1昇格と、名経営者と呼ぶにふさわしい実績を残した。そんな野々村氏の評判を聞くと、すこぶる良い。ただ、一部からは、こんな声も。

「例えば、元鹿島アントラーズ社長の大東和美さんは、誰にも同じ接し方をするのですが、ノノ(野々村)さんは結構、相手を見るんですよね。Jリーグ幹部やスポンサーのお偉方にはいい人なんですけど、下には結構厳しい。今のところ、就任してからは右肩上がりなので不満は出てきていませんが、低迷した時に、どうなるかですよね。経営者としては、J1に上がる来季が勝負ではないでしょうか」(サッカー関係者)

 元サッカー選手でありながら、名古屋グランパスの社長にまで上り詰めた久米一正氏は、J1での戦いに敗れ、J2降格と共に社長を半ば辞めさせられる形でチームを去った。野々村氏とケースは違うが、いずれにせよ、注目の集まるJ1でこそ、経営者としての真価が問われる。戦いは、すでに始まっている。
(文=TV Journal編集部)

JFAでいったい何が――? 霜田技術委員の退任はハリル解任への布石か

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「勝利」が続投条件、「引き分け」以下で解任の可能性があった、FIFAワールドカップ2018ロシア大会アジア最終予選第5戦のサウジアラビア代表戦。日本代表は、ヴァヒド・ハリルホジッチ監督の就任以降、最も高いパフォーマンスでゲームをコントロールし、2-1の勝利を収めた。試合後、ハリルホジッチ監督は、本田圭佑や香川真司を先発に起用しなかったことについて、「何人かの選手はトップパフォーマンスではない。ある監督はたとえそうでも(いつもの選手たちを)信頼して使い続けるだろう。ただ、私は躊躇なく、よりよい選手を選んでプレーさせた」と饒舌に語った。

 だが先日、そんなハリル監督が解任されるのでは? という情報が再燃した。それは、監督を招へいし、ベンチでも支えていた霜田正浩日本サッカー協会(JFA)技術委員が今年限りで退任することが明らかになったのだ。そもそも霜田技術委員は、今年3月までは技術委員長のポストだった。つまり、降格人事を受け入れている。一体何があったのか? サッカー関係者に訊いた。

「まず、今年1月にJFA会長選挙がありました。ここで田嶋幸三(現JFA会長)さんと原博実さんが争い、田嶋さんが勝った。霜田さんは、原さんの後釜で技術委員長のポストに就いた、いわば原派です。その原さんは、会長選に敗れると、JFAを辞め、Jリーグの副理事長になりました。霜田さんには、後ろ盾がなくなったわけです」

 その後、田嶋会長は霜田氏を降格させ、JFA技術委員長にアトランタ五輪で日本代表を率い、ガンバ大阪の黄金期も作った西野朗氏を就任させる。「組織として、技術委員長やダイレクターなど(まとめ役)がたくさんいるのはよくない」と、霜田氏は退任の理由を語ったというが、JFAでは何が起きているのだろうか?

「田嶋さんが会長になり、人事が大きく変わりました。たとえば、審判委員長も田嶋会長と同じ筑波大学出身者に替わりました。ただ、変えるならば、ガラっと変えればいいのですが、田嶋会長は、そういったタイプではない。皆にいい顔がしたい人で、悪く言えば二枚舌なんです。今回の霜田さんが最たる例で、曖昧なポストで残してしまう。その結果が、今回の辞任につながってしまった。これは氷山の一角で、ほかにも軋轢があるというウワサです」(前出サッカー関係者)

 会長就任後、「本気で日本サッカーを変える」と語り、“仲間”の重要性を熱弁した田嶋会長。霜田技術委員は“仲間”ではなかったということなのだろうか? 最大の後ろ盾を失ったハリル監督の行く末は、果たして――。
(文=TV Journal編集部)

土田晃之がJリーグ・横浜F・マリノスを痛烈批判! 超正論なのに、なぜか非難轟々で……

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ニッポン放送『土田晃之 日曜のへそ』番組サイトより

 20日に放送されたラジオ番組『土田晃之 日曜のへそ』(ニッポン放送)でのお笑いタレント・土田晃之(44)の発言に注目が集まっている。かねてからサッカー好きで知られる土田は、横浜F・マリノスが元日本代表の中澤佑二(38)の年俸を50%カットしたことに対して「マリノスやべぇ」「ひどいチーム」「サポーターがかわいそう」などと、感情をあらわにして痛烈に批判した。

 中澤はマリノスの守備を15年間にわたって支え続けてきた、チームの顔のような存在。3年連続全試合フル出場中であり、38歳とはいえ、半額にされるほど急激に衰えたと査定される筋合いは、まったくない。そもそもの年俸の1億円が高いという声も聞こえるが、それはクラブが掲示した金額だ。今まで徐々にでも年俸を下げてこなかったほうが悪いだろう。

 さらには、1年で1億円から5,000万円まで下げてしまったら“来年の税金が払えない”という問題まで出てきてしまう。マリノスは他にも、6年在籍したリーグ最高クラスの右サイドバック・小林祐三(31)との来季の契約も更新していない。

 これらのこともあり、土田の意見に対して一部のサポーターから「超正論!」「なんにも間違ってない!」と支持する声もあったが、なぜか批判する声も数多く上がっていたという。

「過去、土田さんは同ラジオ番組でサッカーについて『もう興味が失せてきた』『(よしもと芸人がたくさんいるため)仕事につながらない』などと発言し、大勢のファンから“ビジネスサッカー好き”のレッテルが貼られています。しかも、サッカー好きなら誰もが知るスペイン代表MFイニエスタを、ある番組で何度も“イエニスタ”と呼び続け、試合を観ずに文面のみで情報を仕入れていることまで露呈してしまっています。そのため『完全に同意! だけど、イエニスタが言うことではない』『マリノスはひどいけど、イエニスタはもっとひどい』『今さらイエニスタが正論言ったって響くわけない』と、批判の声が上がっています」(スポーツライター)

 土田が昔からサッカーに熱を入れていたのは間違いない。売れる前から、今はなき横浜フリューゲルスの試合に通っていたのは有名な話だ。しかし、“飽きた”と“イエニスタ”発言で失った信頼は大きい。もう仕事にサッカーを持ち込むのは、キッパリとあきらめたほうがいいかもしれない。
(文=沢野奈津夫)

J2降格の名古屋グランパスに、新たな呪いが……「トヨタの業績が好調だとチームは不調に?」

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名古屋グランパス公式サイトより

 トヨタ自動車やトヨタ系部品メーカーがスポンサーに名を連ねる、Jリーグ屈指の金満クラブである名古屋グランパスのJ2降格が決定した。

 各サッカー誌は、GMを兼任していた小倉隆史前監督の能力不足、そして、そんな小倉前監督を指名した久米一正社長の任命責任を糾弾している。一方で、トヨタ自動車・元役員の佐々木真一副会長とサッカー界出身・久米社長の間に、派閥争いがあったとも報じられている。というのも、今年6月、名古屋グランパスはトヨタ自動車の完全子会社となる手続きを完了させている。トヨタ自動車としても、2010年以来の優勝を狙えるチームを作り、ファンも獲得したい。そういった背景もあり、名古屋グランパスのスターだった小倉前監督を担ぎ出し、2016シーズンを「改革元年」と位置付けた。しかし、結果はJ2降格。サポーターからはフロント陣の責任を問う声が多く上がっているが、実際の問題はどこにあるのだろうか? サッカー関係者に話を聞いた。

「まず、名古屋グランパスだけでなく、多くのJリーグクラブのフロントに親会社からの出向組がいます。そして、彼らのクラブ内での力は強い。出向組は、親会社の部長課長クラスで、3年程度で戻ります。ただし、名古屋グランパスが特殊なのは、トヨタ自動車でも役員を務めたことのある実力者がフロントにいること。たとえば、中林尚夫専務は、韓国のトヨタでCEOを務めています。名古屋グランパスは、閑職ではないんです」

 つまり、トヨタ自動車は、名古屋グランパスを決して低く見ていないとも捉えられる。にもかかわらず、なぜ混迷を極めてしまったのか?

「サッカークラブの経営は特殊なんです。一般企業との違いをわかりやすく言えば、サッカークラブは人に左右されてしまう。大企業であればあるほど、人に左右されないようにしますよね。一人が辞めて傾く大企業なんて、あり得ない。そういった違いがつかめていないのでしょう。これは、ほとんどのJクラブが抱える問題でもあります」(同)

 確かに、海外サッカーであれば、サンフレッチェ広島の森保一監督や、今年、初タイトルを手にした浦和レッズのペトロビッチ監督の争奪戦が起きてもおかしくないが、そういった現象はJリーグでは起きていない。

 名古屋グランパスの歴史を振り返ると、トヨタ自動車の業績が不調の時ほど強い。優勝した10年が最たる例で、この時、トヨタ自動車は米国でのリコール問題に苦しんでいた。  

 ちなみに、トヨタ自動車の16年はというと、新車登録ランキングでトップ3を独占していた。トヨタ自動車と名古屋グランパスの成績が反比例するというのは、ある意味では、業績によって名古屋グランパス内でのトヨタ自動車出向組の影響力に変化が出るからなのかもしれない。「ノヴァコの呪い」「西野の呪い」(参照記事)は終わったが、 “トヨタの呪縛”は終わっていない。
(文=TV Journal編集部)

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