「03カルチャー」の記事一覧(15 / 40ページ)

マザーテレサもスティーブ・ジョブズもサイコパス!? 隣の“名もなき殺人者”『サイコパス』

<p> 凶悪な殺人事件の犯人を指す言葉として“サイコパス”がよく聞かれるようになった。サイコパスの頭の中は、いったいどんなことになっているのだろう? そんな半分怖いもの見たさの好奇心を満たしてくれる一冊が『サイコパス』(文春新書)だ。本書では、脳科学者の中野信子が、サイコパスの頭の中を詳しく解説している。</p>

<p> さて、サイコパスという言葉にはどんなイメージを持つだろうか? 猟奇殺人、異常性癖、尋常ならざる執着……。どれも想像するだけでゾッと鳥肌が立つが、本書によれば、歴史に名を残した多くの偉人がサイコパスであったというのだ。<br />
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衝撃の美少女新人AV女優・凰かなめの意外な弱点!?「左手でしか、おチンチンを触れない……」

<p> プレステージ専属女優としてAVデビューを果たしたばかりで早くも人気女優の仲間入りをした鳳かなめちゃん。そんな、飛ぶ鳥を落とす勢いの彼女と一緒に、アダルトファンの間で今話題の動画配信サ</p>

東北ソウルフードを喰らえ! 土山しげるのグルメ漫画『流浪のグルメ・東北めし』に腹が鳴る!

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『流浪のグルメ・東北めし』(双葉社)

『花のズボラ飯』(秋田書店)、『ダンジョン飯』(KADOKAWA エンターブレインBC)、『食戟のソーマ』(集英社)、『孤独のグルメ』(扶桑社)などなど、食べ物を描いた「グルメ漫画」は空前のブームとなっており、漫画界においてもひとつのジャンルとして確立されている。漫画家たちが描く美味しそうな料理の数々に食欲を刺激され、思わずヨダレを飲み込まずにはいられないこれらの漫画。しかし、そんなブームが訪れるはるか以前から、グルメ漫画ばかりを描き続けてきた漫画家がいる……。

 哀川翔主演で映画化もされた『借王』(リイド社)で知られる漫画家の土山しげるは、『喧嘩ラーメン』『食キング』(以上、日本文芸社)、『極道めし』(双葉社)などなど、グルメ漫画のパイオニアとして数々の作品を発表してきた。現在も、定年を迎えた男によるひとり飯の美学を描く『野武士のグルメ』(幻冬舎)、平凡な中年サラリーマンが「オアシス」と呼ぶ小料理屋で晩酌を楽しむ『荒野のグルメ』(日本文芸社)を連載し、読者の食欲を刺激し続けている。そして、そんな彼の最新刊となるのが、『流浪のグルメ・東北めし』(双葉社)。週刊大衆で連載を続けるこの漫画には、知られざる東北グルメの数々が描かれている!

 トラック・ドライバーであり「食先案内人」の異名を持つ錠二を主人公にしたこの漫画で、土山が描くのはありきたりの名物料理ではない。仙台・石巻・塩竈などの各地で、土山は、地元の人間しか知らないソウルフードを伝えていくのだ。

 杜の都仙台にやってきた観光客を相手に、錠二が紹介するのは定番の牛タンではない。彼が案内するのは、中華料理店の上海ラーメン、朝市のコロッケ、喫茶店のバタートースト、味噌とんかつ……といった、仙台でなくても味わえる料理ばかり。しかし、そのすべては地元の人々の熱い支持を集めている「本物」の料理なのだ! また、石巻編では自家製ラー油が食欲を刺激する中華料理屋の味噌タンメン、開店と同時に売り切れる揚げパン、地元民に愛される寿司などを紹介し、その絶品な味わいに登場人物たちの舌は鷲掴みにされてしまう。もちろん、食漫画に対して誰よりも強いこだわりを持つ土山が描くソウルフードの数々や、それに喰らいつく登場人物たちの描写は、読者にその美味さを十二分に伝え、読んでいるだけで口の中にヨダレが溢れてくるはずだ。

 作品中に登場する絶品の水煮肉片を出す中華料理店「昇竜萬寿山」は「成龍萬寿山」、味噌とんかつの「叶屋」は「とんかつ叶」など、すべての店には実在するモデルがあり、居ても立ってもいられない読者は、実際に食べに行くことも可能となっている。土山は、まるで旅行雑誌のごとく、知られざる東北グルメを高い筆圧で描き出しているのだ!

『流浪のグルメ・東北めし』が描くのは、どこでも食べられる普通の料理ばかり。しかし、どこにでもある料理だからこそ、その味は、東北に赴かなければ絶対に味わうことはできない。ぜひ、土山の描く東北ソウルフードに生唾を飲み込み、東北グルメ旅の計画を立ててほしい。
(文=萩原雄太[かもめマシーン])

『キングスグレイブFF15』に見る、スクエニの「不気味の谷」をめぐる戦い

<p> さて、皆さんは「不気味の谷」をご存じですか?</p>

<p>「そんな怖い谷は、わたしの地元にはありません!」って、僕の地元にも、王蟲やモルボルが生息してそうな谷はありません。</p>

<p> これ、CGとかロボットの業界で、2000年代から使われるようになった言葉だ。もともとは1970年代に日本人のロボット工学者が提唱した概念で、それが近年になって海外でも頻繁に使われるほどポピュラーな言葉になった。</p>

<p> そして今、この「不気味の谷」をめぐる戦いが熱い!</p>

「歴史を背負って生きる」ということの重さがガツンと響く! エリザベス女王の半生を描く『ザ・クラウン』

<p> アメリカ大統領選挙が終わって、はや1カ月。相も変わらずトランプ氏は世論をにぎわせ、一体アメリカはどうなっちゃうんだ!? と、世界中がハラハラしながら見守っている。個人的には、トランプ氏といえば、リアリティ番組で「お前はクビだ!」と言っていた時代の印象が強いせいで、いまだに次期大統領というのがピンとこないが、彼が歴史にどのような形で名を残すのか、悪名か、それとも意外にも名声を得るのか興味深いところではある。いずれにしても、間違いなくドラマ化なり、映画化なりされるでしょう。オバマさんも、もう映画が作られてるしね。それも歴史に名を残すひとつの形だ。<br />
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潮を吹きすぎて、ベッドがヴェネチア(水の都)に……!? 新人AV女優・凰かなめの仰天オナニー事情

<p> 今年の9月にプレステージ専属女優としてAVデビューを果たしたばかりの凰かなめちゃんと一緒に、アダルトファンの間で今話題の動画配信サービス「ゲオトナ・プレステージ見放題」のオススメ作品を見て語ってもらうレビュー企画。</p>

<p> 第2回目は、</p>

人間の果てなき「知りたい欲」に応える、国立国会図書館関西館のTwitterが面白い 

<p> 人はとにかく「知りたい」生き物――。そんなことをしみじみ教えてくれるTwitterがある。それが、「国立国会図書館関西館図書館協力課」が開設しているTwitterだ。少し覗いてみると、こんなツイートが記載されている。</p>

<p>「ベルギーに旅行した際に牛肉のビール煮を食べて気に入った。この料理のつくり方を紹介した本はないか」(豊中市立図書館)</p>

<p>「どんぐりにどんな虫が住んでいるのか児童書で調べたい」(所沢市立所沢図書館)</p>

ISに囚われたベルギー人写真家が見た“地獄”―― 『ISの人質 13カ月の拘束、そして生還』

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『ISの人質 13カ月の拘束、そして生還 』(光文社新書)

『ISの人質』(光文社新書)は、2013年5月からシリアで13カ月にわたって拘束された後、奇跡的に生還した、24歳のデンマーク人の写真家ダニエル・リュー氏の体験を元にした、ノンフィクションだ。

「ジェームズのばか野郎! 寂しいじゃないか! どうしてあんたが死ななきゃならないんだ?」

 物語は、14年8月にISのイギリス人戦闘員ジハーディ・ジョンによって、のどをかき切られ、殺害されたアメリカ人ジャーナリスト、ジェームズ・フォーリー氏の葬式へ向かう場面から始まる。ジハーディ・ジョンといえば、日本では、後藤健二さんを処刑した実行犯としても知られている人物だ。

 12年11月から行方不明になっていたジェームズ氏は、アレッポの中心部から北東へ数キロ離れた、ISの支配下にあるシーク・ナジャールの収容所にいた。ダニエル氏は、別の収容所で過酷な拷問の末、13年10月に、その場へ連れて行かれた。ほどなくして、ジェームズ氏を含む、欧米人約10名が同じ部屋に収監され、およそ8カ月を共に過ごすことになった。

 ダニエル氏は、ジェームズ氏に出会ってすぐに尊敬の念を抱いた。拘束されてから間もなく1年近くたち、これまでに地獄のような拷問も体験しているはず。にもかかわらず、冷静で落ち着いて、明るさを失っていなかった。正義感が強く、人質の間でケンカのもととなる、決して十分とはいえない食事を均等に分けてくれる。手足が長いせいか、部屋の中でよくつまずいたり、水のボトルに手を伸ばし、決まってほかのボトルまでドミノ倒しにしてしまう、おっちょこちょいなところもある。彼がいるだけで、部屋の雰囲気は明るくなった。

 けれど、拘束期間が長くなってくると、残酷にも解放される予定のグループ、そして、解放されないグループに少しずつ分けられていった。国によって、政府の方針がまったく違うのだ。フランス人たちは、母国の政府は公式には認めていないものの、ISに身代金を支払い、一気に解放にされた。イタリアやスペインからも身代金が支払われそうで、解放が近いようだった。デンマーク政府は、身代金の支払いには一切応じないので、人質がどうなるのかは家族次第だった。その中で、アメリカは政府が身代金を払わないだけでなく、法律で家族が身代金を集めることすら認めず(15年夏に法律を修正)、絶望的だった――。

 それでも、ジェームズ氏は、

「風向きがよくないのはわかっている。でも最後まで希望を捨ててはいけない」

 そう言って、不安のあまりおどおどする、アメリカ人の仲間たちを励ました。

 また、ダニエル氏を待つ家族は、どう過ごしていたかについても、細かく描かれている。ダニエル氏は、「もしも何かあったら」という最悪の場合を想定し、出発前に人質救出を専門とするコンサルタント会社社長のアートゥア氏(仮名)に連絡を取り、家族にもそのことを伝えていた。そのため、ダニエル氏が予定の飛行機で帰国しなかった時点で、家族は真っ先にアートゥア氏に連絡し、政府を挟まず、ISとの直接交渉が動き始めた。だが、IS側から突きつけられた身代金は、200万ユーロ(約2億7,000万円)。デンマークのヘデゴーという小さな村で暮らす家族には、途方もない金額だった。それをどう手配し、家族やアートゥア氏がどうやってISとやりとりをしていたのかも、本書の重要なストーリーとなっている。

 この本は、気軽に読めるような本ではない。拘束に至る過程、拷問の方法、人質たちとの共同生活の様子から、身代金交渉〜解放に至るまで――ISの人質が置かれている過酷な状況の詳細が描かれた、超重量級の一冊に仕上がっている。非常に完成度の高い本だが、ダニエル氏が本当に伝えたかったのは、自分のことではなく、「戦火の中で暮らす人々」だ。シリアがいつか平和を取り戻し、戦火の日々ではなく、平和な日常生活の戻る時が来ると信じたい。
(文=上浦未来)

●プク・ダムスゴー
1978年生まれ。アフガニスタンとパキスタンに長年住み、2011年よりDR(デンマーク放送協会)の中東特派員を務める。ジャーナリスト、ライターとして、いくつもの賞を受賞。

「桃太郎殺す!」鬼が仲間を集め、桃太郎退治に!? めくるめく“くだらない古書の世界”へようこそ『怪書探訪』

<p> 村田沙耶香の『コンビニ人間』(文藝春秋)が、芥川賞を受賞した今年。お笑い芸人の又吉直樹が同じく芥川賞作家になったことを契機に、作家が文化人枠としてテレビ出演するようになり、なにかと話題の絶えない文芸界。誰もが知っている名著をはじめ、今日も数々の作品が読まれているが、その一方で作家たちの偏屈な情熱と異常な探究心から生まれた、“怪書”なるものが存在する。</p>

<p> 本書『怪書探訪』(東洋経済新報社)は、古書の魅力に取り憑かれた“愛と情熱の人”を自称する古書山たかしが、ありとあらゆる“怪書”を紹介する東洋経済オンラインでの連載コラム「稀珍快著探訪」をまとめた一冊だ。</p>

5円の値上げで大乱闘! “世界で一番ビートルズを憎んでいる男”と東京オリンピックと学生運動と──『60年代ポップ少年』

<p> 日本テレビの長寿番組『笑点』が今年で50周年を迎え、 桂歌丸の司会引退が話題になった2016年。番組の顔である歌丸の勇退は、一つ時代が動いた瞬間であったといっても過言ではない。その笑点の始まった50年前、1960年代とはどんな時代だったのか。</p>

<p> 『60年代ポップ少年』(小学館)は、SF作家、キャスターなどで知られる亀和田武が自身の半生を回顧しながら、60年代の文化を独自の視点で解説する自伝的エッセイだ。</p>

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