「03カルチャー」の記事一覧(20 / 40ページ)
2016年9月4日 [03カルチャー, インタビュー, 恋愛ニュース, 映画]
<p>“ピンク映画のクロサワ”と呼ばれた男がいた。ピンク映画とは1962年に歴史が始まったインディペンデント系の成人映画を指した呼び名だが、ピンク映画の黎明期にあたる1965年にデビューし、生涯200本以上ものピンク映画を撮り上げた渡辺護監督がその人である。ピンク映画全盛期には年間12本ペースで作品を量産し、連続暴行殺人魔・大久保清をモデルにした『日本セックス縦断 東日本篇』(71)は大久保逮捕の翌月に撮影され、大ヒットを記録した。美保純のデビュー作『制服処女のいたみ』(81)、可愛かずみのデビュー作『セーラー服色情飼育』(82)を撮ったのも渡辺監督だ。2013年12月、ピンク映画50周年記念作『色道四十八手 たからぶね』(14)の撮影直前に大腸がんで亡くなった渡辺監督だが、生前に自身の生涯とピンク映画の歴史を語っており、「渡辺護監督自伝的ドキュメンタリー」(全10部)として記録されている。中でも第2部『つわものどもが遊びのあと』は、『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』(08)など数多くの社会派作品を放った若松孝二をはじめとする奇才たちと競い合ったピンク映画の黄金期が語られ、見逃せない内容となっている。</p>

「“ピンク映画の巨匠”が若松孝二、可愛かずみらと過ごした日々を語る『つわものどもが遊びのあと』」の続きを読む
2016年9月3日 [03カルチャー, 05本, 恋愛ニュース, 本]
<p> 警察当局の取り締まりが厳しくなり、ヤクザの“シノギ”がなくなったことで構成員の数は軒並み減っている。当局の努力の賜物だが、一方のヤクザはどうなのだろう? ヤクザといえど家族や恋人だっているだろうし、何よりドラマでみかける毎月の上納金や事あるごとに必要になる“カネ”。彼らはどんな生活を送っているのだろうか?<br />
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本書『ヤクザライフ』(双葉社)は、長い間ヤクザと密接に関わり取材を続ける上野友行の一冊だ。ひとえにヤクザといっても、さまざまな形で不特定多数の人間が関わっている。若い衆を多く抱える兄貴や、その若い衆と親分との間に挟まれる中間管理職的ポジションで日夜苦悩する中堅のヤクザ。さらには、入社した企業がたまたま組のフロント企業だったせいで、劣悪な環境下で働く30代の男。また、ヤクザ映画になくてはならない“愛人”だが、本書でも“ヤクザ専門の愛人”として数々のヤクザを渡り歩く女や極妻まで登場。まさに“2010年代の任侠の世界”を網羅している。<br />
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「ヤクザもツラいよ!? 任侠の世界に押し寄せる“ゆとり世代”と、おかしな兄貴たち『ヤクザライフ』」の続きを読む
2016年8月28日 [03カルチャー, 05本, 恋愛ニュース, 本]
<p> 中村淳彦の『日本の風俗嬢』(新潮新書)、坂爪真吾の『性風俗のいびつな現場』(ちくま新書)、そして鈴木大介の『最貧困女子』(幻冬舎新書)など、性産業を描いた書籍は近年、新書を中心に好調な売れ行きを見せている。現代の格差社会を背景にした売春を描いたこれらの書籍には、「エロ」だけでは語れない女性たちの姿がつづられている。</p>
<p> 作家・詩人である森崎和江の『からゆきさん 異国に売られた少女たち』は、今から40年前の1976年に刊行された書籍であり、今年8月に朝日文庫より復刊された。本書を一読すれば、この海を渡って売春を行った「からゆきさん」たちの境遇が、驚くほど現代に似ていることがわかるだろう。</p>

「「いんばいになるか、死をえらぶか、といわれたら、死ぬんだった」“からゆきさん”として体を売った少女たち」の続きを読む
2016年8月27日 [03カルチャー, 05本, 恋愛ニュース, 本]

『ルポ ニッポン絶望工場』(講談社)
『ルポ ニッポン絶望工場』(講談社)は、日本にやってきた外国人留学生たちが陥る“奴隷労働”の実態に迫ったルポだ。24時間営業のコンビニ、早朝の新聞配達、工場内での単純作業など、日本人が好んでやらなくなった仕事に従事する彼らは、日本に対して何を思うのだろうか?
著者の出井康博は、新潮社のウェブメディア「フォーサイト」での連載をきっかけに、外国人労働者への取材を始める。今現在、日本で一番多いのはベトナムからの留学生だという。
ベトナムでは、現在空前の日本ブームだ。さまざまな面で融通が利くので、多くが留学生として日本に入るが、文字通り勉強し大学に進学する者と、出稼ぎのために来日する2種類の留学生がいる。そんな彼らに現地で「カイシャ」と呼ばれるブローカーたちが留学を斡旋。ブローカーたちは紹介料として、ベトナムの一般的な家庭の7年分の収入に相当する150万円ほどを請求し、家族は泣く泣く先祖代々の農地を質に入れるなどして、費用を工面する。“留学の斡旋”とは形だけで、実際は日本語学校と現地のブローカーがグルになった悪徳ビジネスと化している。
晴れて日本にやってきた留学生たち。日本語の習得に勤しみながら卒業後は大手企業の戦力として活躍する……そんな夢を閉ざす現実が待っている。留学生の多くは日本にやってきた時点で、負債を抱えているからだ。さらに、母国からの仕送りもなく、借金の返済や月々の家賃、食費に学費など生活に関わる一切を稼がなくてはならない。
しかし、政府は留学生に対して“週28時間以内”の労働しか許可しておらず、日に働ける時間は約4時間。ブローカーから「日本に行けば月20~30万円稼げる」と騙された留学生の中には、違法就労をする者も多い。
違法就労を行う彼らの労働環境は、最悪だ。働き口を2カ所掛け持ちし、“週28時間”を超える“週50時間”働く者も。職場も人手が足りないこともあり、違法就労に目をつぶる。留学生の間で情報が共有され、同じ境遇の者が集まり、日本語の能力が全く伸びないという悪循環が出来上がってしまう。
ほかにも、給料のピンハネはもちろんだが、精神的に追い込まれることが多いという。現地では、優秀な人材として海外へ留学した彼らが、自分より能力の劣る日本人に“外国人だから”という短絡的な理由で侮蔑を受けるのが日常的だそうだ。憧れを持ってやってきた外国の若者は、“奴隷労働”の中で反日感情を募らせていく。
15年9月、埼玉県・熊谷市で日系ペルー人による、小学生を含む6人が殺害される事件が起きた。出井は、またこのような凄惨な事件が必ず起こると断言する。なぜなら、この犯人もまた“奴隷労働”の犠牲者だったのだから。

「国内約223万人! メディアが報じない外国人“奴隷労働”の実態『ルポ ニッポン絶望工場』」の続きを読む
2016年8月26日 [03カルチャー, 05本, アメコミ, コミック, マンガ, 恋愛ニュース]
<p> アメリカンコミックス原作の映画がヒットを連発している昨今、『バットマンvsスーパーマン』をはじめ、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』、『デッドプール』(すべて2016年公開)などのアメコミファンが見たかった大作や、知る人ぞ知るマイナー作の実写化が相次いでいる。</p>
<p> アメコミの双璧マーベルコミックとDCコミックが中心となり、今後数年先までさまざまな作品を実写化すると発表しているが、ここでは何があっても“実写化不可能”なアメコミヒーローを紹介したいと思う。</p>

「気が狂っている……! B級ヒーロー“犬溶接マン”とゴッサム・シティの変態的な仲間たち『HITMAN』」の続きを読む
2016年8月23日 [03カルチャー, 05本, 06連載, 44じゃまおくんのザオリク的マンガ読み, コミック, ザオリク的マンガ読み, マンガ, 恋愛ニュース, 梶原一騎]
<p> マンガの世界では、マンガ家自身の半生をテーマにした「マンガ家マンガ」というジャンルがあります。その中で、最高峰かつバイブル的な存在といえば、藤子不二雄A先生による『まんが道』でしょう。この作品を読んで、マンガ家を志した方も多いのではないかと思います。 </p>
<p> ところで、皆さんは梶原一騎という人物をご存じでしょうか? 『空手バカ一代』『巨人の星』『タイガーマスク』『あしたのジョー』『プロレススーパースター列伝』などなど、日本を代表するスポ根マンガの原作者であり、「劇画王」とまでいわれている人物ですが、マンガ作家でありながら、そんじょそこらの格闘マンガの主人公よりも遥かに破天荒な人生を送ったことでも有名です。<br />
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「格闘マンガ以上にバイオレンス! 豪胆すぎる梶原一騎の人生劇場『男の星座』」の続きを読む
2016年8月22日 [03カルチャー, 恋愛ニュース, 映画]
<p>絶賛大ヒット中の『シン・ゴジラ』。同作品は、アニメ作品『エヴァンゲリオン』でカルト的人気の庵野秀明監督が挑んだ怪獣映画。伝説的シリーズ『ゴジラ』の新作ですね。</p>
<p> すでに多くの映画ファンに語られている同作品。そこで、ちょっと趣向を変えて“武器”という観点から書きます。<br />
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あらゆる映画に武器・兵器は出てきます。実在するものだったり、架空のものだったり、誇張されていたりとさまざまですが、それらを知ることで、映画がより面白くなったり、おかしくなったりします。<br />
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「自衛隊は実は強い!? ゴジラに東京をめちゃくちゃにされた本当のワケ『シン・ゴジラ』」の続きを読む
2016年8月18日 [03カルチャー, 05本, 事件, 恋愛ニュース, 本, 石井光太]
<p> 2014年に発覚した「足立区ウサギ用ケージ監禁虐待死事件」を覚えているだろうか? この事件は、東京都足立区に住む、元ホストの皆川忍(当時30歳)と、元ホステスの朋美(27歳)夫婦が、3歳になる玲空斗君を長期にわたり、ウサギ用ケージに監禁。ある日の深夜、玲空斗君が「あー」「うー」と叫ぶので、忍が「静かにしろ!」と怒鳴り、タオルをくわえさせ、窒息死させた。</p>
<p> このような残忍な事件を起こす犯人夫婦とは、いったいどんな人間なのか? おそらく大半の人は、こう思うだろう。人を人とも思わないような“鬼畜”に違いない、と。けれど、彼らは言う。</p>
<p>「愛していたけど、殺してしまいました――」<br />
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「ノンフィクション作家・石井光太が迫る、虐待家庭の闇『「鬼畜」の家~わが子を殺す親たち~』」の続きを読む
2016年8月17日 [03カルチャー, 恋愛ニュース]

今年2月、落語家・桂文枝との34歳差“20年不倫”を「フライデー」(講談社)で告白した元演歌歌手の紫艶が、AVデビューすることが明らかになった。
紫艶は「フライデー」での告白後、フェイスブックに文枝の全裸写真をアップするなどして話題を提供。さらに、毎月振り込まれていたという20万円、計1,300万円にものぼる振り込み記録が記入された通帳の写真までアップしていた。

「騒動のあと、芸能界引退を発表し、特に目立った活動の見られなかった紫艶ですが、今回のAVデビューには驚きました。騒動の際には“売名行為”などと、吉本側の肩を持つ大手メディアからさんざん叩かれた紫艶ですが、一気に有名になったことは確か。したたかな立ち回りといえるでしょうね」(芸能記者)
いずれにしろ、人間国宝も有力紙される大落語家・文枝をトリコにした円熟ボディが白日の下にさらされることになったわけだ。
パッケージに「本編だけに語った師匠とのマル秘衝撃インタビューも完全収録!!」とあるのも気になるところ。文枝としては「オヨヨ!」という気分だろうが……。


「AV界に「いらっしゃ~い」!? 桂文枝と“20年不倫”の芸能人・紫艶がKMPからデビュー!」の続きを読む
2016年8月13日 [03カルチャー, 05本, 恋愛ニュース, 本]
<p> 日本のどこかに“売春島”と呼ばれる島がある――。都市伝説としてささやかれるそれは、本当に存在するらしい。フォトジャーナリスト八木澤高明の『娼婦たちから見た日本』(角川文庫)では、著者がその“売春島”をはじめとする色街の隆盛と没落を見つめ続けた10年間のルポ。黄金町、沖縄、はては海外タイなどの色街を訪ね、そこに生きる娼婦たちとのやり取りや色街の成立などをしたためている。<br />
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「“売春島”は本当にあった!? 消えていく外国人娼婦たちの声なき声『娼婦たちから見た日本』」の続きを読む