「03カルチャー」の記事一覧(10 / 40ページ)

「昭和最大のミステリー」下山事件を読み解くブックガイド

<p> 昨年、海の向こうのトランプ大統領が使った「ポストファクト主義」という言葉が注目を集めた。「ポスト真実」とも言うらしい。無数のあらゆる情報が飛び交う現代においては、「真実かどうか」よりも「それに対する感情や、個人的な意見」のほうが影響力を持っている、という意味の言葉だ。この言葉を聞いた時、僕は「下山病」を思い出した。</p>

<p> そう、日本には「下山病」という病気がある。60年以上前に生まれたこの病は、一度かかると非常に治療が難しい。</p>

<p> ゲザンビョウ? 高山病の逆? いやいや違う。「しもやまびょう」と読む。初代国鉄総裁・下山定則氏の名前に由来する。下山総裁こそが、昭和最大のミステリーと呼ばれる「下山事件」の主役であり、このミステリーの謎解きに取り憑かれた人々を「下山病患者」と呼ぶのだ。</p>

5日間の出張のはずが……ジャパニーズサラリーマンの悲哀を描く『僕らはみんな生きている』

<p> GWという絶好の海外旅行シーズンを前に、旅行業界に激震が走りました。そう、格安旅行会社「てるみくらぶ」の経営破綻です。特に衝撃なのは、現在海外に渡航中の旅行者が自力で帰ってこなければいけないという、文字通りの片道切符状態。これはさすがに前代未聞でしょう。</p>

<p> ところで、行ったが最後、お国に帰れないワンウェイチケットなマンガといえば『僕らはみんな生きている』。ほんの5日間の海外出張だったはずが、テロに巻き込まれ、マラリアに感染し、パスポートを盗まれ……など、あらゆる災厄が降りかかり、帰国不可能になってしまった悲惨なジャパニーズサラリーマンの物語です。</p>

『ドラがたり』が読み解く「社会のインフラ」となったドラえもんと、“のび太系男子”の功罪

<p> 誰もが子どもの頃に一度は通り、そして大人になっても愛する心をどこかに持っている──それが『ドラえもん』だ。『ドラえもん』は、ダメなのび太とそれを助けるドラえもんの友情物語であり、2014年の映画『STAND BY MEドラえもん』のような泣けるコンテンツであり、そして現在新作映画『のび太の南極カチコチ大冒険』が公開中であるように、今の子どもたちにも愛される、世代を超えた名作</p>

子どもたちを救うはずが、ますます不幸にさせる? “限界寸前”児童相談所の実情とは――

<p>「児童相談所」と聞いて、何を思い浮かべるだろうか?</p>

<p> 虐待を受けた子どもたちの相談や、養育困難な家庭への対応、そして非行や虐待によって家庭にいられなくなってしまった子どもたちを一時的に保護するといったことを行っている児童相談所の仕事は、社会からはなかなか見えにくくなっている。だが、その世界に一歩足を踏み入れると、そこには驚くべき現実が広がっていた。米・不動産ファンド「モルガン・スタンレー・キャピタル」出身で、NPO法人「Living in Peace」を設立し、子どもたちの支援を行っている慎泰俊による著書『ルポ 児童相談所 一時保護所から考える子ども支援』(ちくま新書)から、その実態を見てみよう。</p>

<p> 本書を一読して驚かされるのは、児童相談所における子どもたちの扱いだ。虐待、貧困、非行などによって、家庭での養育が困難となった子どもたちが一時的に預けられる「一時保護所」では、一昔前まで体罰が当たり前だった。現在では体罰こそ減ったものの、「外出禁止が徹底され、学校にも行くことができない」「脱走防止のために、窓を開くこともできない」「私物はおろか、服も持ち込めない」「男女のトラブルを避けるため、きょうだいであっても会話ができない」「連絡先交換を防ぐため、紙の使用も管理されている」など、すべてが「トラブル防止」の名のもとに、徹底的に管理されている。在所経験のある人々は、この施設について口々に「あそこは地獄だ。思い出したくもない」「刑務所のような場所」と表現。さらに、一部の保護所では、トラブルを起こした子どもに対しては「個別対応」という名目で、4畳の個室での隔離生活を強いる。まるで、独居房のようだ。</p>

自由すぎるセブン-イレブンFC店、本部に怒られないの!?

<p> このところ、セブン-イレブンのフランチャイズ(FC)店の様子がおかしい。オリジナルのPOPや求人広告を作成、それをTwitter上にアップしてプロモーション活動を展開する店舗が増えているのだ。</p>

<p> たとえば、東京・武蔵小金井の某店舗では過去、五輪エンブレムをパロったおでんPOPや、エイプリルフールに入り口のセブン-イレブンマークの上に、「ローソン」を模したと思われる青いマークを手書きしたポスターを貼って“仮装”したり、節分には店員が自作のお面をかぶるなど、たびたびネット上を騒がしている。</p>

ディズニー映画に隠されたメッセージを徹底解明! 見方がガラリと変わる『暗黒ディズニー入門』

<p>「ディズニー」という言葉ほど、人によって連想されるものが違う言葉はないだろう。印象も、知識の量も大きく異なるはず。『暗黒ディズニー入門』(コア新書)では、そんなさまざまなイメージを持つディズニーの正体の解明を試みる。</p>

<p> 著者である高橋ヨシキ氏は、ディズニー好きを自負しており、本書はニュースサイト「ブッチニュース」で連載されていた「高橋ヨシキのディズニー大好き!」をまとめ、一部加筆した一冊。まえがきで著者は、ディズニーによって「魔術への信頼」という影響を受けたとしている。サブカルチャーを主な主戦場とする著者の源流が、ここにあるようだ。<br />
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斬新すぎるビジネスモデルの数々! ヤンキー起業革命『代表取締役総長 東郷西吉』

<p> サラリーマンの皆様、日夜お仕事ご苦労様です。お仕事、順調ですか? 僕もサラリーマンの端くれですが、順調と言う言葉からは程遠い状況にあります……。まあ、仕事もせずに、マンガばっかり読んでるからなんですけど。</p>

<p> 本日ご紹介するマンガは、もしかしたら起業を考えている方や、新規事業を立ち上げようと頑張っているビジネスマンにとって、大いなるヒントが隠されているかもしれません。その名も『代表取締役総長 東郷西吉』(作:古沢優)。ほとばしる元ヤン魂から次々と繰り出される、斬新なビジネスモデルの数々をご堪能ください。</p>

<p> 舞台は有限会社 西吉興業。風俗の雑居ビル内にオフィスを構えるこの会社のCEOが、代表取締役総長の東郷西吉です。ルックスは、完全に族上がりのチンピラ。社長ではなく、「総長」と呼ばせるあたりでいろいろとお察しください。<br />
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『ホンマでっか!?TV 』のパネラーが健康本の大ウソをバッサリ! 間違いだらけのウォーキング常識

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『その歩き方はいけません! 間違いだらけのウォーキング常識 』(ガイドワークス)

「ダイエットウォーキング」「健康ウォーキング」「歩くと病気が治る」など、ちまたにあふる健康ウォーキング本をバッサリ切り捨てた『その歩き方はいけません! 間違いだらけのウォーキング常識』(ガイドワークス)が出版された。

筆者は『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)など、さまざまなメディアに出演し、中山雅史や久保竜彦、また40歳を過ぎても現役のJリーガーとしてプレーしていた服部年宏など、多くの日本代表選手の体を改善してきた夏嶋隆氏。かなり過激なタイトルで、ある意味“ウォーキング革命”ともいえそうだが、どのような内容なのか? 本書をプロデュースした石井紘人氏に訊いた。

■「デュークウォーキング」や「ベターッと開脚」では、健康にならない?

――まず、なぜウォーキング本をプロデュースされたんですか?

「今だったら、開脚本のほうが売れるかもしれないですね(笑)。ですが、現在の日本人が抱える健康の問題は、膝痛、腰痛、肩こり、首こりに集約されているといっても過言ではない。それらと因果関係があるのは、日常の動作ですよね。日常の動作改善へのアプローチとして、開脚だけではあまり効果がないのではないかと。むしろ、ウォーキングがこれだけ流行しているのに、健康被害が改善されないのであれば、ウォーキングというものを考えるべきなのではと思い、プロデュースしました」

――確かに、ウォーキング本は結構出版されていますよね。

「今までのウォーキング本は、ワンパターンだったと思います。たとえば、わかりやすいのが、2003年前後に一時期流行した側屈させる歩き方があります。理論はわからなくもないのですが、日常に落とし込み、あの歩き方を続けていたら、逆に疲労がたまるように思います。でも、ウォーキングという動作は、日常。今までのウォーキング本は、ウォーキングと題しながらも、実際はストレッチ本といえるのではないでしょうか。ウォーキング本とするのならば、裸足で生活する家の中から、靴を履いて外出し、平坦な道から、坂、階段の歩き方。さらには、歩くスピードや歩く環境、履いている靴までも網羅しなければ、トゥーマッチだと思うんです。『大股で歩こう』とか目にしますが、都心の雨が降ると滑るタイルを大股で歩いたら転んでケガをしてしまうし、ヒールで大股で歩くのも難しい。ほとんどのウォーキング本が、そういったことに触れていないのではないでしょうか。本書では、状況に応じたウォーキングの使い分けと、どのように歩けば体にダメージを与えないかを記しました」

――つまり、日常に落とし込めるウォーキング本を作ったと。

「そうですね。本書をご覧頂き、意識されるだけで体が感じる疲労がだいぶ変わると思います。健康本の多くは、著者の経験による主観が入っている理論も多くあるように感じます。ですから、著者が勧める一種類だけがブームになり、『でも、日本人は健康になってないよね?』となってしまう。そうではなく、解剖学や運動生理学をベースに『階段を歩くときは、こう歩いた方が……』『滑りやすい道はこう歩いたほうが……』『ヒールの時は……』『通勤ラッシュの時は……』さらには『お家でソファーから立って歩くときにぎっくり腰などにならないようにするためには』と写真と共に解説してあります。立ち読みでもよいので、読んでほしいです」
(文=週刊審判批評編集部)

ラブコメの元祖『きまぐれオレンジ☆ロード』で憧れた、ロングヘアーとセーラー服と

<p> こんにちは、中国人漫画家の孫向文です。</p>

<p> 昨年末、「高須クリニック」の高須克弥先生が主催する飲み会に参加しました。高須先生とはその日が初対面だったのですが、同席した漫画家の西原理恵子氏が、「孫さんが描く女の子はかわいいですよ」と紹介してくださいました。<br />
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絶対に言うなよ! 新生活にオススメ!?『話すと100%空気が悪くなる! 言ってはいけないゲス知識200』

<p> 毎年この季節になると、入学、入社、異動などと環境がガラリと変わる方も多いのではないだろうか。入学式や花見など、4月は何かと華やかな印象が強い。</p>

<p> しかし、4月は総じて面倒臭いものだ。なぜならば、4月は“ポジション取り”の月だからである。新たな出会いというポジティブな言葉に惑わされてはいけない。4月というのは「組織の中でどのようなポジションに就きたいか」「他人からどんな人間だと思われたいか」という熾烈なアピール合戦の月なのである。</p>

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